FC東京の小原光城GMが20日、小平グラウンドで報道陣の取材に応じた。松橋力蔵監督を迎えた今季、チームは現在リーグ戦19試合を終え、5勝5分け9敗の勝ち点20で17位。

19得点、28失点で、失点数はリーグ最多タイ。降格圏までは勝ち点1差となっている。

 小原GMはまず前半戦の戦いを総括した。

 「当然、全く納得できる結果ではない。そこは真摯(し)に受け止めている。とくに、得点が取り切れていない。失点もリーグワーストと多い。そこら辺のところは、改善を大きくしていかないといけない。とはいえ、とくに前半戦のシーズン序盤、中盤のところでは、内容は良かったが結果が伴わないというゲームも多々あった。そういった意味では悔しさが残る部分もあった」

 課題としては攻守両面であった。ただデータ的には「ビッグチャンスの数はリーグでも常に3番以内に入っていて、今の数で言うと5番以内」だという。小原GMは「それを決めきれていない。

ビッグチャンスを逃した回数はリーグで一番なので、そういうところで、決めるところで決められていないという面は多かった」と分析。「チームとしての決定力(不足)というのは大きかった。あとは攻撃的な選手のけがも前半戦すごく多かったので、そういった面も当然ながら影響している」と語った。

 守備については、3バックを導入したが、前節14日のC大阪戦から4バックに変更した。

 「結果を見れば、もう少し改善の余地はあったな、というところ。ただチームとして、一つ3バックというオプションを持てたのは大きなこと。その中でも、徐々にチャンスを攻撃でも作れるようになっていったのは大きかった。失点に関して言うと、攻撃で言えば、例えば3バックで言うと、後ろに人数が重たくなってしまい、前に人数をかけきれなかった。(また)クロスの失点も多い。そういった部分で改善の余地はあった。あとは当然ながらセットプレー(の失点も多かった)」

 昨季まで新潟を指揮した松橋監督を招へいし、評価に関しては次のように話した。

 「シーズンの序盤にもお伝えしたように、松橋さんの新潟でつくってきたようなフットボールを全て(FC東京に)持ち込んで、そのサッカーをするわけではないというのはお伝えした通り。

やはりFC東京として、独自の、攻撃的なスタイルというのを築いていきたいといった中でなので。我々の持っているスピードある攻撃、特徴的な攻撃と、もう少しボールを保持して、しっかり相手の陣内に押し込んでいくようなところは、うまくできていた試合も一定あったが、それが安定的に出せていないというのは事実としてある」

 その上で采配面などを含め、小原GMは監督交代の考えは否定した。

 「現時点で監督交代は考えていない。それは当然、結果は受け止めているし、改善していかなければいけない。ただそこに関しては、先ほども言ったように、内容的に積み上がっていたり、選手個々の積み上げは一定、我々の中ではあると評価している。さらに補強も含めて、良い変化を与えていくことで成績も伴っていく今後になると我々の中では思っているので、継続してやっていきたい。とくに、攻撃の構築のところは、当然時間がかかるところもあると思っているので、そこをしっかりやっていくということ」

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