◆Xゲーム(21日、大阪・京セラD)

 自転車BMXフリースタイル・パーク決勝は、咋夏のパリ五輪代表の中村輪夢(りむ、23)=ウイングアーク1st=が87・00点で初優勝を飾った。前回大会は2位に終わったが、地元・関西開催で日本人初の金メダルをつかんだ。

スケートボード女子ストリート決勝は、伊藤美優(18)が日本勢トップの2位。パリ五輪金メダルの吉沢恋(ここ、15)=ACT SB STORE=は4位、東京五輪金メダルの西矢椛(もみじ、17)=サンリオ=は8位だった。

 悲願の初優勝にこみ上げるものがあった。中村は表彰台では何度も涙を我慢。「ほんまに長かったなと。興奮してる。実感がない。かみしめて寝たい」と安堵(あんど)し、BMXで日本人初Vを果たした。

 京都出身の中村が、地元・関西初開催で派手に暴れた。独自性の高い技を見せ、観客を魅了。予選1位通過すると、空中で車体を1回転させて足で止め、さらに1回転させる希少な技を決めて決勝1回目の87・00点で勝利を決めた。子供の頃に憧れ、17歳から挑み続けたXゲーム。

「人がやらない技をずっと練習していた。関西で(メダルが)取れて持ってるなって(笑)」と大歓声に酔いしれた。

 五輪では2大会連続の5位。優勝を目指す28年のロサンゼルス五輪へ弾みをつけた。中村は「Xゲームと五輪で優勝したいと思っていた。一つ夢をかなえた。技術を上げ、もっとコンスタントにいい結果を取れるようになれば、LAにもつながる」と自信を深めた。(森脇 瑠香)

 ◆中村 輪夢(なかむら・りむ)2002年2月9日、京都市生まれ。23歳。ライダーである父・辰司さんの影響を受け3歳で競技を始め、5歳で大会初出場。中学生でプロ転向し、3年時の16年に強豪が集う大会「Gショックタフネス」で優勝。19年W杯中国大会で日本男子初優勝、同年度総合優勝。

同年UCI年間ランキングで日本男子初の1位。21年東京五輪、24年パリ五輪はともに5位。168センチ。家族は両親と姉。

◇自転車BMXフリースタイル・パーク決勝進出者最終順位

〈1〉中村輪夢 87・00

〈2〉マーカス・クリストファー(米国) 84・66

〈3〉ジャンジャン・アンソニー(フランス) 82・00

〈4〉ローガン・マーティン(オーストラリア) 57・66

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