今年1月の第101回箱根駅伝で総合新記録の10時間41分19秒で2年連続8度目の優勝を果たした青学大が21日、熊本・水上(みずかみ)村とユニホームへのロゴ掲出契約を更新した。この日、水上村の中嶽弘継(なかたけ・ひろつぐ)村長(70)が相模原市の青学大相模原キャンパスを訪れ、青学大の内山義英部長(61)、原晋監督(58)と調印式を行った。

 同契約は今年度が2年目。今年の箱根駅伝で青学大がトップを快走し、ユニホームに掲出された「水上村」のロゴが日テレの中継で全国に発信されると、村の公式ホームページへのアクセス数は普段の約120倍の約6000件に大幅に増えたという。「元々、陸上熱が高い地域なので、今年の正月はさらに盛り上がりました。毎年、水上村で青学大が合宿を行い、陸上教室も開催してくれています。村の子供たちの目が輝いております。おかげさまで、ふるさと納税も好調です」と中嶽村長は「青学大効果」に感謝した。

 標高約1000メートルに位置する水上村のトレーニングエリア「スカイヴィレッジ」にはクロスカントリーコース、全天候型のトラック、温泉施設、アイシングプールなどが完備。青学大駅伝チームをはじめ、多くのスポーツチームが合宿を行っている。

 原監督は「関東圏では群馬県のみなかみ町が有名ですが、熊本の水上村も多くの人に知ってもらえた、と思います。水上村はとても良い所です。私たちはスポーツを通して、ふるさと創生に貢献したい。そのモデルケースになれれば、と考えています」と話した。

 2020年4月から国内大会で各チームはユニホームにチーム名、製造メーカーに加え、シャツとパンツに同一のスポンサー名を一つずつ表示(40平方センチ以内)できることが認められた。さらに24年度からチーム名、製造メーカーのほか、ふたつのスポンサー名(40平方センチ以内)を表示できるようになったため、青学大は新潟・妙高市に加え、水上村のロゴを掲示。今年度も契約が更新されることになった。

 今年1月の箱根駅伝で4区区間賞の太田蒼生、5区区間新記録の若林宏樹、6区区間新記録の野村昭夢ら強力な世代が今春、卒業したが、箱根駅伝10区区間賞の小河原陽琉をはじめ、安島莉玖、黒田然、折田壮太、飯田翔大(かいと)、遠藤大成ら2年生が急成長を遂げている。この日は中嶽村長ら水上村関係者が見守る中、エースで主将の黒田朝日(4年)ら選手は、ハードなスピード練習を行った。原監督は「今季は強い大学がたくさんあります。しかし、青学大も順調に練習を積んで、成長しています。水上村の皆さんと一緒に箱根駅伝3連覇を目指して頑張ります」と力強く話した。

 ◆熊本県水上村(みずかみむら) 球磨郡(くまぐん)に属する。熊本県南部に位置し、宮崎県と接している。同村のホームページによると、25年5月末の人口は1905人(840世帯)。最も近い空港は鹿児島空港で車で約1時間30分。

阿蘇熊本空港からは車で約2時間。

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