22日の阪神5R・2歳新馬(芝1600メートル)はフェスティバルヒル(牝、栗東・四位厩舎)が単勝1・5倍の支持に応えて勝利した。半兄のミュージアムマイルが今年の皐月賞を制した良血馬で、初戦からレースセンスの良さを感じさせる走りだった。
少し遅めのスタートだったが、難なく好位の4番手を確保した。楽な手応えで直線に向くと、ジワジワと加速。内をさばいて伸びてきた2着アルバンヌが応戦してきたが、上がり最速34秒5の末脚で振り切って半馬身差で初陣を飾った。調教から素軽い動きをみせていたサートゥルナーリア産駒が、その通りの内容で勝ち切った。
坂井は「動いていましたし、初戦から結果も内容も求めていた馬でした」と涼しい顔で汗をぬぐった。序盤は行きたがる面をみせたが、馬の後ろに入れることで折り合いをつけた。「色々と経験できたことで、今後が楽しみになったと思います」と収穫を口にした。
来春の桜花賞と同じ舞台の新馬戦を勝ったことは大きい。兄の背中を追って、確かな一歩を踏み出した。(山下 優)