新日本プロレスは23日、都内のホテルで緊急記者会見し、柔道男子100キロ級で2021年東京五輪金メダルのウルフ・アロン(29)が新入団することを発表した。日本人五輪金メダリストのプロレス転向は史上初となる。

 記者、カメラマン100人あまりが詰めかけた会見にはウルフ、新日本の棚橋弘至社長、団体オーナーでブシロード代表取締役の木谷高明氏が登壇した。

 木谷氏はウルフの入団に「新しい生き様をぶつける場所として新日本プロレスを選んでいただいたこと本当に感謝しております。それを快く送り出していただいた柔道界やファンの皆様にもあわせて感謝いたします」と明かし「隣に棚橋選手がいるので言うのも何なんですが、ウルフ選手という棚橋さんと並ぶ逸材にプロレス界に入っていただくこと、いちプロレスファンとしても感激しております。本当にうれしいです」と言葉を震わせた。

 さらに「柔道では大内刈りとか内股とか…派手に決めているなと思っていたんですが、本人は勝つことを緻密に考え続けた結果です、と先ほど控室で言っていたんですが柔道での必殺技に匹敵するようなプロレス技をプロレスのリングでさく裂させることをいちファンとしても期待しております」と明かし、棚橋が引退する1・4東京ドームでのデビューへ「古くて新しい新たな物語が見られると考えています」と期待していた。

 ◆ウルフ・アロン 1996年2月24日、東京・葛飾区生まれ。29歳。6歳から春日柔道クラブで競技を始め、東海大浦安高2年時に高校3冠。東海大を経て、18年4月から了徳寺大職、23年4年からパーク24所属。世界選手権は17年初優勝。19年3位。左組み。

得意技は大内刈り、内股。身長181センチ。家族は両親と兄、弟。父・ジェームズさんは米国出身。

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