◆第74回ラジオNIKKEI賞・G3(6月29日、福島競馬場・芝1800メートル)
福島開幕週に行われる3歳限定ハンデ重賞の第74回ラジオNIKKEI賞・G3(29日、福島)に、今春G1出走がかなわなかった期待馬がスタンバイ。日本ダービーを制したクロワデュノールの僚馬センツブラッドなど、かつて「残念ダービー」と呼ばれた一戦を制し、飛躍を目指していく。
クロワデュノールに続け! 今年の日本ダービー馬を擁する斉藤崇厩舎のセンツブラッドが、重賞初制覇に挑む。追い切り前日の24日は栗東・坂路でキャンター調整。斉藤崇調教師は「順調に来ていますよ」とうなずいた。
前走の白百合Sは頭差の2着。前半1000メートル57秒9というハイペースのなか好位で追走し、差してきた勝ち馬にしぶとく食い下がった。斉藤崇師は「追い出してからの反応が良くなっていましたね。これなら福島でもやりやすそうです」と成長を認める。
母サマーセントも現役時代は自身が管理し、4歳時の20年夏にマーメイドSを制覇した。指揮官は「一生懸命頑張るところは似ていますね。お母さんも4歳で良くなりましたし、(センツブラッドも)これから良くなる馬」と母子を重ね合わせる。「初子から走る馬を出してくれて、いいお母さんになると思います」と笑みをたたえた。
ハンデは56キロで、トップのフクノブルーレイク(57キロ)に次ぐ重さ。
◆ラジオNIKKEI賞 1952年創設。かつては(55~67年まで)日本ダービー優勝馬に出走資格がなく「残念ダービー」と呼ばれた。2006年からハンデ戦となり現レース名。06年以降、出走馬のうち34頭が同年秋の重賞で3着以内に入るなど活躍馬を送り出し、ソングオブウインド(06年菊花賞)、フィエールマン(18年菊花賞)がG1を制した。