J1川崎の日本代表DF高井幸大(20)が今夏、イングランド・プレミアリーグのトットナムに移籍する見通しであることが24日、分かった。英「BBC」によると、移籍金500万ポンド(約10億円)で合意したという。
高井は192センチの長身を生かした空中戦や正確なフィードが持ち味。5月上旬まで開催されたACLE準決勝のアルナスル戦(サウジアラビア、3〇2)では、ポルトガル代表FWのC・ロナウド(40)に対して一歩も引かず、粘り強い守備で無得点に抑え、世界的名手に悔し涙を流させた。クラブ最高の準優勝に導き、自身の評価も高めた大会後は「今後のサッカー人生に生かしたい」とさらなる成長を誓っていた。日本代表としても、W杯アジア最終予選4試合に出場し、森保一監督(56)からも高評価を得ている。
トットナムは今季、17年ぶりの主要タイトルとなる欧州Lで優勝し、来季の欧州CL出場権を獲得。アンジェ・ポステコグルー前監督(59)が退任し、前ブレントフォード指揮官のトーマス・フランク氏(51)が就任する。
8月16日の開幕戦・バーンリー戦から始まる来季、プレミアリーグでのプレーとなれば、日本人CBでは吉田麻也(当時サウサンプトン)、冨安健洋(アーセナル)に続き3人目。チームの同ポジションにはアルゼンチン代表ロメロ(27)、オランダ代表ファンデフェン(24)、ルーマニア代表ドラグシン(23)らがおり、厳しい定位置争いはレベルアップにもつながる。1年後に開幕する北中米W杯を見据え、20歳の逸材には最高峰の舞台が待っている。
◆高井 幸大(たかい・こうた)2004年9月4日、横浜市生まれ。
◆トットナム 1882年創設。プレミア「ビッグ6」の一つで、ロンドンに本拠地を置く。ホームは6万2850人収容のトットナム・ホットスパー・スタジアム。主な獲得タイトルは国内リーグ2度(1950―51年、60―61年)、FA杯8度、リーグ杯4度、ヨーロッパリーグは24―25年を含め3度。