プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、12月27日にサウジアラビア・リヤドでWBC同級1位アラン・ピカソ(24)=メキシコ=の挑戦を受ける計画を24日(日本時間25日)、米専門誌「ザ・リング」公式サイトが報じた。サウジでの「日本対メキシコ対抗戦」興行に、WBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=、WBA&WBC世界フライ級統一王者・寺地拳四朗(33)=BMB=が参戦するプランも報じられた。

実現すれば、日本が誇るパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)トリオのそろい踏みが実現する。

 同誌のオーナーで、サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」を手がける総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官は「12月27日のメインイベントとして井上対ピカソの契約が完了間近だ。この試合は日本対メキシコの最大のファイトとなる」と明かした。

 井上は9月14日に名古屋のIGアリーナでWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との王座統一戦に臨む予定。ピカソは7月19日(同20日)に米ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで、WBC世界フェザー級23位・亀田京之介(26)=TMK=との同級10回戦を控える。井上、ピカソともにこの試合をクリアすれば、サウジ決戦が実現へと加速しそうだ。

 井上とピカソは当初、5月4日(同5日)に米ラスベガスのTモバイル・アリーナで対戦する予定だったが、ピカソ陣営が対戦を辞退。井上はWBA世界スーパーバンタム級1位ラモン・カルデナス(米国)と対戦して8回TKO勝ちした。

 リング誌は「日本対メキシコ対抗戦」興行は「井上・ピカソ戦以外にも興味深いカードがそろう可能性がある」と報じ、寺地と中谷の参戦可能性にも言及した。

 中谷の対戦相手としては井上からダウンを奪ったカルデナスが有力候補だとし、寺地の相手候補にはWBC世界フライ級暫定王者フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)を挙げた。寺地は7月30日、横浜BUNTAIでリカルド・サンドバル(米国)との防衛戦に臨む。

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