28日の小倉5R(芝1200メートル)でデビューする九州産のナンテヒダ(牡2歳、栗東・中尾秀正厩舎、父スクワートルスクワート)。偶然にも「なんて日だ!」というフレーズで注目を集めたお笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二が結婚を発表した翌週に、競走馬としての第一歩を踏み出すことになった。
「そう言われれば、あの言葉かと気づいた感じ」と苦笑いの中尾調教師だが、素質は感じ取っている。叔母は九州産としてフェニックス賞、ひまわり賞、北九州記念と小倉・芝1200メートルで3勝したヨカヨカで、先週の栗東・CWコースでは6ハロン83秒8―12秒1で同じ新馬相手に大きく先着。「跳びが大きくて、芝向きだし、いいキャンターをしますよ。血統的にはこのぐらいの距離かな。いい感じで仕上がっています」と期待する。
この馬を担当するのが今浪厩務員。かつて須貝厩舎で白毛のアイドルホースだったソダシや、超個性派として注目を集めたゴールドシップなどを手がけてきた。一昨年夏に定年引退後、ヘルパーとして各厩舎を手伝っていくなかで、今は中尾厩舎で汗を流している。
名厩務員が手がけ、シャマルでのさきたま賞圧勝で勢いに乗る川須栄彦騎手=栗東・フリー=が手綱を執る。「話題性だけでなく、走りでも頑張ってほしいね」と中尾調教師。夏コク開幕週で注目を集める初陣となりそうだ。