◆プロボクシング ▽WBA女子世界ミニマム級(47・6キロ以下)タイトルマッチ10回戦 〇王者・黒木優子(判定3―0)同級3位・鈴木なな子●(6月26日、東京・後楽園ホール)
WBA女子世界ミニマム級タイトルマッチで、王者・黒木優子(34)=真正=が、同級4位鈴木なな子(25)=横浜光=を3―0(99―91、98―92、97―93)の判定で下し、初防衛に成功した。
サウスポーの黒木は、初回からオーソドックスの鈴木に左を的確にヒット。
5、7回には左をクリーンヒットさせ鈴木が腰を落とす場面もあったが「いいのが当たった時に、自分バックステップして距離が遠くなり、追撃ができないっていうのが練習でもあった。行く練習をしていたが、それがちょっと出なかったっていうのが今回の課題」と振り返った。
「ゆうこりん」が愛称の2階級制覇王者・黒木と、元日本王者・鈴木の美女ボクサー対決。対戦発表会見の席上で、プロモートする大橋ジムの大橋秀行会長(60)が「この2人の対決は、今後の女子ボクシング人気のカギを握る意味のある試合だと思う」と話すなど、注目の一戦だった。
世界戦16戦目の黒木は、、世界初挑戦の鈴木を返り討ちにし「経験でいけたかな。持っていかれそうになった展開を引き戻すことができたのが、やっぱりキャリアの一番のところかな」と自虐気味に笑った。
セミファイナルの東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチで初防衛を果たしたアマチュア8冠の王者・和田まどか(30)=DANGAN=が、リング上で黒木と鈴木の勝者への挑戦を表明。黒木は「ジムが組めば何でもOK」と話し、「まだ伸びてると思いたいし、伸びたいと思う」とさらなる進化を誓った。
一方、敗れた鈴木は「応援に応えられなかったのが悔しい」と声を詰まらせたが、「盛り上がる試合ができて良かった。世界戦へ向け、今までとは量も質も違う練習をしてきて、心身ともに成長できた」と前を向いた。
成績は黒木が25勝(10KO)8敗2分け、鈴木が9勝(3KO)4敗。