フィギュアスケート女子で2022年北京冬季五輪4位の樋口新葉(24)=ノエビア=が27日、ミラノ・コルティナ五輪を控える来シーズン限りでの引退を表明した。横浜市のコーセー新横浜スケートセンターで行われたアイスショー「ドリーム・オン・アイス」終了後の囲み取材で「引退と決めて臨んでいる」などと話した。
白い衣装に身を包み、樋口は新ショートプログラム(SP)「マイ・ウェイ」を披露した。演技後、新SPに込めた思いを口にした。「自分のスケート人生を表現するようなプログラム。最後のシーズン。締めくくりにちょうどいいと思ってこの曲にした」。壮大な曲に自身の感情をぶつけ、最後のシーズンに挑む。
昨季での引退も頭にはよぎったという。だが、1年引き延ばしたのは、ミラノ五輪への思いだった。「北京五輪に行った時に『もう1回五輪で滑りたい』と思った。自分のメンタル的に弱い部分がたくさんあるので、今年までと決めて全力で全てを出し切りたい」とラストイヤーへの思いを話した。
来季の最大の目標はミラノ五輪出場。「1つ1つの試合が最後と感じ取りながら、納得して終えられるように、次に進めるように滑れれば、自分がやってきたことが間違っていなかったと思える。
◆樋口 新葉(ひぐち・わかば)2001年1月2日、東京都生まれ。24歳。3歳でスケートを始める。18年世界選手権銀メダル。15、16年の世界ジュニア選手権で3位。全日本選手権は13歳だった14年に3位と躍進し、15、16、19年は2位。22年北京五輪4位。22~23年シーズンは右脚の疲労骨折で休養。名前は2001年1月2日という新世紀の始まりに生まれたことに由来。152センチ。