女優の草刈民代が9日、都内で行われた「第11回プラチナエイジ授賞式」に、片岡鶴太郎、山寺宏一、山田邦子、野口聡一さんらと出席した。

 「生き方が輝いている60歳以上」のプラチナエイジ世代で活躍する著名人らを表彰するイベント。

プラチナエイジスト女性部門で表彰され、5月に60歳となった草刈は「60代になるとシニア割引を受けられるようになるし、社会の中で今までとは違う立場になるというイメージを強く持っていた」という。「それでも、59歳から60歳になったからといって、急に何かが変わったわけではありません」と年を重ねても変わらなかった自身に触れ、「そんなジレンマに揺さぶれていた時に、ふと気がついたことがありました。それはこの迷いが単に世の中の刷り込みやイメージに振り回されているだけなのではないかということでした。そして、人はそう簡単には変われない。私は私、このままでいいと実感がわいてきて、それが自由という感覚と結びついていきました。そして改めて思ったんです。私は今やっと自分が納得できる価値観を、自分自身で選択できる年齢になったのだと」と語った。

 また、スピーチの最後には「これからはこれまでの経験を昇華させられるように、また、より心豊かに生きていけるように努めたいと思います」と今後を見据え、「数年前の私だったらこうした青臭いことを人前で語るのは、はばかられていたことでしょう。でも、今は自由を知ったからこそ、こうして素直に語れるようになりました」と笑顔を見せた。美しさの秘訣(ひけつ)について聞かれた時には「まず健康です。見た目が変わってくるということはしかたがないこと。気にしないことが大事なのではないかと最近思うようになった」と答え、「まだ気が楽になるほど割り切れてはないのですが。

例えば毎日鏡を見ると、仕事柄、入念に顔を見る習慣がついてますけど、やはりしわが多くなってきたとかそういうことは気にしてもしょうがないので(笑)、そういうものとは違う価値観を自分の中でスタンダードにしたい」と目標をかかげた。

 片岡はファッション部門、野口さんは文化・教育部門、山田はプラチナエイジスト特別賞、山寺はプラチナエイジスト男性部門でそれぞれ表彰された。

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