◆サッカー東アジアE―1選手権 日本代表1―0韓国代表(15日、韓国・龍仁ミル・スタジアム)

 日本代表が1点リードを守り切り、2大会連続3度目の優勝を達成した。日本は前半8分、MF相馬勇紀の左サイドからのクロスに、初戦で4得点を挙げたFWジャーメイン良がダイレクトで左足を合わせてゴールを奪った。

後半は、防戦一方の展開となり最後まで苦しい時間が続いたが、GK大迫敬介の好セーブなどで、虎の子の1点を一丸で守り切った。元日本代表MF北澤豪氏は、今大会で見せた代表チームの総合力を高く評価した。

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 日本の先制点の場面は、相馬―ジャーメインという第1戦・香港戦からのホットラインで生まれた。相馬が起点となり、ジャーメインがゴール前に入る形が、戦術として落とし込まれていた。前半は日本の方がアグレッシブに進め、チーム内での戦いが共有できていた。

 後半、韓国は自国で優勝しなければいけないというプライドがあり、日本は押し込まれる時間帯が続いた。その中でDFに高さのある植田を入れ、古賀を左に持っていくなど森保監督の采配もよく準備されていた。3連勝での連覇は個性を持つ選手たちが、それぞれ持ち味を発揮し、グループでの戦いも理解してできた結果。監督、スタッフと選手の距離が近く、長友や稲垣といった経験ある人たちの存在も大きい。

 国内組で臨んだE―1での代表の取り組みは、とても貴重なものになった。これまでの主力である海外の選手たちも新シーズンで試合に出て成長しないと、選ばれるのは簡単ではない。1年後のW杯で8強以上を目指すという目標を、多くの人が共有できている。

森保監督の言うラージリストが広くなり、さらに選手の質も上がった。(スポーツ報知評論家)

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