ベルギー1部シントトロイデンは22日、都内で記者会見を行い、ジャパネットホールディングスとの資本業務提携およびプラチナスポンサー契約を締結したことを発表した。

 この提携により、DMMグループよりSTVV(シントトロイデン)株式の19・9%をジャパネットに譲渡し、第2位の株主になる。

ジャパネットホールディングスは、通信販売事業にとどまらず、スポーツ・地域創生事業をもう1つの柱とし、J2長崎やサッカースタジアムを中心にアリーナ・ホテル・商業施設・オフィスからなる複合施設「長崎スタジアムシティ」の経営しており、長崎の運営で培われたクラブマネジメントのノウハウなどの共有も行われ、クラブ強化に取り組んでいく。

 今回の経緯について、会見に同席したジャパネットホールディングスの高田旭人社長は「Jリーグの中で戦うことの経営的な難しさを感じ、実は我々の中では海外クラブとのマルチオーナーシップを目指すというのを、少し考えていた時期があった。今年になって欧州に2度ほど足を運んで、いくつか見せてもらいました。というのも日本人選手の海外志向はすごく強くて、なかなか止められない。(長崎からシントトロイデンに移籍した)松沢選手もそうですけど、若くして活躍すると、海外に行きたいという思いが強い選手がたくさんいる。このままJリーグだけで経営を成り立たせて、ビッグクラブを作ろうとした時に経営面で何かを変えないといけないとずっと思っていた」と言う。

 そうした中で、縁あってシントトロイデンと資本業務提携の話しが進んだという。「現地に行ってお話すると、驚いて、想像以上にすごいことをされているなと感じました。日本サッカー、Jリーグのためになることをされている印象があって、もちろんベルギーの現地のファンのことも考えた取り組みをされている。我々がどこかのクラブをゼロから開拓するよりも、既に積み上げられているものがあるところに我々が関与することがプラスになるんじゃないかと考えるようになり、何度か話しをさせてもらう中で、おそらくジャパネットだから出来る、Vファーレン長崎だから出来ることがけっこうあると思い、今回参画させていただくことになりました」と説明した。

 会見の中では構想段階ではあるが、ジャパネットホールディングスのグループ会社が運営するBS10での全試合中継や特別番組の放送、観戦ツアーの実施などの具体案を披露した。なお、トップチームの選手が着用する2025―2026シーズンユニホームの鎖骨部分にジャパネットのロゴが掲出されることも発表された。

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