女優の奈緒、タレント・俳優のウエンツ瑛士らが4日、都内で舞台「WAR BRIDE―アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン―」(5日~27日、東京・よみうり大手町ホール)の囲み取材に俳優で歌手の高野洸、俳優の山口馬木也らとともに出席した。

 「WAR BRIDE」は、第2次世界大戦後、連合国軍占領下の日本に駐留していた米兵のフランク・ハーンさんと結婚して海を渡った桂子・ハーンさんの実話をもとにした演劇作品。

奈緒が桂子さんを演じ、ウエンツは劇中で10代から70代までのフランクさんを演じる。

 戦後80年の今年。奈緒は「稽古場からみんなで戦後80年と愛にたくさん向き合って、やっとこの日までたどり着きましたとてもうれしい気持ちでいっぱいです」と思いを語った。

 初共演で夫婦役の奈緒とウエンツ。役作りのためにふたりで話し合ったことはあるかと聞かれると、ウエンツは「全くないです(笑)」と答え、奈緒も爆笑。いつもふたりで話していると指摘されるもウエンツは「だいたい昨日なに食べたかとかそんな話を…」と役作りとは関係ないことを明かした。

 一方、演出を務める日澤雄介氏からは「(奈緒とウエンツの)息の合い方はとんでもない。初めましてなのが不思議なぐらい」と仲良し夫婦の太鼓判を押された。

 ウエンツは同作について「僕自身、父がアメリカ人で母が日本人。舞台でも桂子さんとフランクさん二人の子供たちのシーンで、自分のアイデンティティに迷うシーンがある。僕自身、時代は違えど感じてきた同じ思いもあった。でも、その縁がつながって僕がいるのも事実。

小さい頃僕が何を感じていたんだろうと時代をさかのぼることもできたので、その縁をしっかり感じながら、大事に意識しながら生きていこうと思った」と語った。

 最後に奈緒は「戦後80年が終わっても、私たちは一度戦争があった過去と向き合いながら生きることになると思います。いろんな向き合い方があると思いますが、(この舞台は)ひとりひとりの登場人物がそれぞれの愛を持っていて、その愛が舞台上できらきらと輝いて、ときには切なく輝いて、花束のような舞台だと思っています。どうか私たちの花束を受け取ってください」と呼びかけた。

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