「日本3大秘境」に数えられる宮崎・椎葉村(しいばそん)の観光大使として同村を訪れた演歌歌手の青山新(25)が27日、村をテーマにした新曲「ほろほろヤマドリ(仮)」を、10月22日に発売するシングル「身勝手な女 追撃盤 TYPE椎葉」に収録することを発表した。

 3月に同村で行われたコンサートにゲスト出演した縁で、6月に観光大使に就任。

黒木保隆村長を表敬訪問した26日に続き、この日は観光大使初仕事として「絶対に行ってみたかった」という「仙人の棚田」を望む展望台や、国の天然記念物で日本一の樹高32メートルを誇る「大久保の大ヒノキ」などで、村のプロモーションビデオを撮影した。千葉・浦安市出身ながら「ふるさとのような懐かしさを感じる。自然と『ただいま』と言いたくなるような温かさがある」と感激。絶景に触れつつ、恩師の作曲家・水森英夫氏が手がけた新曲のイメージを膨らませた。

 九州山地の中央に位置する人口約2100人の同村は、壇ノ浦の戦いで敗れた平家が隠れ住んだ伝説が残り、1877年(明治10年)の西南戦争では西郷隆盛軍の敗走ルートになったとされる、秘境マニア垂涎(すいぜん)の地。現在でも日本で唯一の焼き畑農業が残る“ヤマドリの里”を「神秘的な村。いい意味で現実を忘れられるような異世界」と表現した。

 人生初という観光大使の名刺は、昨年リリースした「TOKYOメトロブルース」でプロデュースを依頼した、とんねるず木梨憲武(63)にも渡した。村で生産されるお気に入りの「宮崎バターサンド」もお薦めするつもりだ。

 11月8、9日に開催される「椎葉平家まつり」で再訪し、地元民謡「ひえつき節」の一部が盛り込まれる新曲を歌唱する予定だ。「椎葉にたくさんお邪魔して僕のことを知っていただきたいし、SNSでも写真を発信できたら。誰もやらないことにチャレンジして、コンサートでも伝説をつくりたい」。

歌謡界で新たなレジェンドを目指す。(堀北 禎仁)

 ◆日本3大秘境 宮崎県・椎葉村、岐阜県・白川郷、徳島県・祖谷(いや)

 

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