2021年、清水尋也容疑者が声優に初挑戦したアニメ映画「映画大好きポンポさん」公開のタイミングでインタビューしている。当時21歳。

取材前、感情を胸の内に秘めるタイプと想像していたが、実際には社交的でこちらが期待する以上に力強い言葉で取材に応じてくれた。

 正直過ぎるあまり、誤解されることもあるだろうなと思った。印象に残っているのは「物づくりは、自己中心的、わがままなやつしかできない仕事」という言葉。自身も役者として「イメージを常に裏切っていきたい。個性を出したいし、『若手俳優』というくくりではなく、『清水尋也』というカテゴリーでありたい」と意欲旺盛だった。

 さらに「良くも悪くも、人の言うことを聞かない。だから、人のせいで失敗することはないし、成功することもない。もったいない部分もあるけど、結果を出せばいい。それが責任だと思う」と確固たるポリシーを持っていた。それを聞いて「頼もしい」と思う反面、「生き方が不器用で危なっかしいな」と不安を感じた。(有野 博幸)

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