4日に肺炎のため死去した歌手の橋幸夫(はし・ゆきお、本名・橋幸男=ゆきお)さんの葬儀・告別式が10日、東京・文京区の無量山傳通院で営まれ、ゆかりの芸能関係者やファンなど600人が参列した。出棺の際には、吉永小百合とのデュエットで大ヒットした「いつでも夢を」の歌唱とともに橋さんを見送った。
霊きゅう車にひつぎが納められ、聞き慣れたメロディーが響くと、やんでいた雨が再び降りだした。「二代目橋幸夫 yH2」が涙ながらに橋さんのヒット曲「いつでも夢を」の歌唱を披露し、「♪星よりひそかに 雨よりやさしく」と歌い始めると、まるで天国の橋さんが一緒に声を響かせるように雨が強くなった。
関係者によると、ひつぎの中には「まだまだ歌うつもりだったので…」と最近あつらえたというステージ衣装のほか、出番前に身だしなみに人一倍気を遣っていた橋さんらしく櫛(くし)と鏡が納められた。「いつでも夢を」のメロディーは自然発生的にファンも口ずさみ、手拍子も。出棺の際には駆けつけた約100人のファンから「橋さ~ん! お疲れさまでした」「ありがとう」と口々に声が飛んだ。