全国高校サッカー選手権(12月28日開幕、東京ほか)への代表1枠を目指す道大会の組み合わせが、このほど決まった。千歳地区から4年ぶりの代表切符を勝ち取った札幌日大は、OBの小沢忠謙監督(49)が在学中の1992年と94年に挙げた4強超えを目指す。

40人の部員は部室に飾られた当時の歴史物を日々見て「古豪復活」をテーマに掲げてきた。目標達成へ、10月11日の札幌創成との初戦に向け、士気を上げていく。

  阻まれ続けてきた壁を、札幌日大が4年ぶりに破った。同地区のライバル・道文教大付を延長戦の末に2―0で下し、つかんだ道大会切符。FW中島礼翔主将(3年)は「新しい景色をこのメンバーで見られるのはすごくうれしい」と帯広での本番を心待ちにした。

 持ち味を発揮した。小沢監督は現チームを「守備は固い方。あまり不安要素はない」と評する。言葉通りに地区予選2試合は無失点。今年の高校総体札幌地区予選でも、プリンスリーグ北海道で戦う北海にPKによる失点での0―1というDF力で、地区代表となった。

 課題の克服が結果につながった。中島主将は「メンタル強化を重点にやってきた」と振り返る。

土のグラウンドで砂ぼこりにまみれながら1キロを3分40秒で8本走り、照明のない中もボールを追ってきた。今夏の4泊5日の栃木遠征は20人の小部隊で4試合こなす日もあった。中島主将が「文教戦も普段の練習を思い出して。延長に入るとみんなが『やってやるぞ』という顔つきになった」と言ったように取り組みが生きた。

 OBの小沢監督が在学中、2度の選手権4強となったパネルなどを見てきた現選手が掲げるテーマは「古豪復活」。中島主将は「3年間やってきた粘り強さを見せて、旋風を起こしたい」と先輩超えへ、意を強くした。(砂田 秀人)

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