将棋の藤井聡太竜王=名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=に佐々木勇気八段が挑戦する第38期竜王戦七番勝負第1局が4日、東京・渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で前日から指し継がれた。先手の藤井が75手で勝利した。

 戦型は横歩取り。初日は共に2時間近い大長考をするなどスローペースで進行し、佐々木は67分使って封じた38手目で勝負に出た。藤井は「駒得なったけど、それほど前に駒がでているわけではないので、駒をどういかすか難しいなと思っていました」と悩みながらも、1日目からやや優勢だった藤井がそのままリードを広げて勝利。第1局を「序盤から一手一手、手の広い将棋で、中盤戦も含めて構想力を問われる局面が続いていたのかなと感じています」と振り返った。

 先勝した藤井は現在、竜王4連覇中。今期も防衛すれば永世竜王となる。一方の佐々木は昨年に続いての竜王戦挑戦者。2勝4敗に終わった前期のリベンジをし、初タイトル獲得を目指す。第2局は16、17日に福井・あわら市の「あわら温泉 美松」で行われる。

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