歌手で俳優の福山雅治(56)が、俳優・ムロツヨシ(49)と佐藤二朗(56)がダブル主演する映画「新解釈・幕末伝」(12月19日公開、福田雄一監督)の主題歌「龍」を歌うことが7日、分かった。
福田監督とタッグを組むのは映画「新解釈・三國志」(20年)以来2度目。
タイトルの「龍」は、自身もNHK大河「龍馬伝」(2010年)で演じた坂本龍馬から。龍馬が時代を変える改革を「洗濯」と表現したように、「龍馬が2025年に生きていたら、どんな『洗濯』を施すのか」をテーマにした。
撮影当時、1年以上、龍馬と向き合ってきた福山が導き出した「答え」とあって、歌詞も「生きろ 我こそ其方(そなた)を幸せに」「我こそこの世を正す 任せたまえ 信じたまえ」といった前向きで力強いフレーズが並ぶ。メロディーも壮大な雰囲気となった。
福山は「民衆と幕府、諸外国、それぞれの思惑が入り交じる乱世幕末。何かが大きく変わる時の不安と恍惚(こうこつ)。誰もが心の底から願っているであろう『時代の変化と進化』。その中で個人は大河の一滴にしかすぎず、大河は時に混沌(こんとん)や混乱の濁流となる。濁流にのみ込まれながら、人は『人生のダンス』を踊り踊らされる」と説明。「苛烈さの中の快楽、残酷さの中の甘美、そんな『人生のダンス』を表現してみました」と話した。
映画の舞台は、江戸時代の終わりから明治時代の始まりにかけて。「幕末のヒーロー」と呼ばれる坂本龍馬(ムロ)と西郷隆盛(佐藤)は本当に英雄だったのか!?―を福田流の解釈で描く。
〇…ムロは「この歌を背負わせていただき、自分も『粋』の者になれるよう生きていきます」と感謝。福山と同じ1969年生まれの佐藤は「グワッと前を向きたくなる楽曲。しびれるほどカッチョいい歌唱。これで福山さんと僕が同い年ということが、より一層、信じてもらえなくなりそうです」と自虐的に語った。