◆新日本プロレス「KING OF PRO―WRESTLING 2025」(13日、両国国技館)観衆5372

 新日本プロレスは13日、両国国技館で「KING OF PRO―WRESTLING 2025」を開催した。

 メインイベントで「IWGP世界ヘビー級」王者ザック・セイバーJrが「G1」覇者のKONOSUKE TAKESHITAと3度目の防衛戦を行った。

 両者は真夏の最強決定戦「G1クライマックス」でリーグ戦と準決勝で2度戦い1勝1敗。決着戦となった両国決戦は、序盤からエルボースマッシュ合戦で火花を散らした。

 ザックがネックロックなどの関節技で追い込めば、TAKESHITAもボディースラムで応戦。王者はエルボースマッシュの連打で反攻する。挑戦者はビッグブーツからのブレーンバスターで追い込むとエプロンのザックへビッグブーツで場外へ落とすとノータッチのトペコンヒーローで繰り出し王者を場外でダウンさせた。

 窮地を脱した王者は逆にエプロンで倒れた挑戦者の右腕を強烈に踏みつけダメージを与える。それでもTAKESHITAはブルーサンダーボムで抵抗もザックが右腕を捕獲。一進一退の攻防は、挑戦者が壮絶なエルボーでダウンを奪うとラリアットでカウント2に追い込んだ。

 両者が共に必殺技を繰り出し、2人がダウンする死闘へ突入した。TAKESHITAがエルボーで王者を倒すと、ワガママを放ったが王者は、右腕、首を固める複合関節技で追い込んだ。この窮地をロープで逃げたTAKESHITA。王者は蹴りをたたき込み一気にたたみかける。

 挑戦者はラストライドで逆襲するが、王者はヒザ蹴りで抵抗。TAKESHITAはレイジングファイヤーで失地を回復する。さらに胴締めスリーパーホールドで絞め上げたがザックは脱出。集中的に攻めた右肘へ蹴りをたたき込む非情な攻めで追い込んだがカウンターのヒザ蹴りで逆襲も王者はセイバードライバーをさく裂しカウント2・9まで追い込んだ。

 熱闘にザックとTAKESHITAのコールが交錯する国技館。王者はエルボースマッシュの連打。耐えた挑戦者はサポーターを外しエルボー一撃で王者をダウンに追い込んだ。30分を超えるマラソンマッチは、リバースフランケンシュタイナーからヒザ蹴りでTAKESHITAが攻め込み最後は、ワガママでザックを沈めIWGP世界「初挑戦」初奪取の偉業を達成した。

 DDT、AEW、新日本と3団体と契約する新王者は「ザック、このベルト大事にするからよ」とメッセージを送り「文句あるヤツは俺の前に来い」と新日本プロレスの全選手へ宣戦戦布告した。

 これに元王者の後藤洋央紀がリングイン。マイクを持つと「次はこの俺に挑戦させろ」と要求した。新王者は「お前が来るとは夢にも思わなかったよ」と挑発すると「新日本プロレスの若いヤツら、こんなベテランレスラーに任せていいのか?挑戦者・後藤でいいのか」と問いかけ「世界のTAKESHITAは強いぞ」と挑戦を受諾した。

バックステージでTAKESHITAは「これがゴールだと思ってない。新しい山を探す。IWGPの歴史にないような規格外の戦いでこのベルトを見せていく」と予告。挑戦を受諾した後藤とは「ドームの前にやってやるから」と来年1・4東京ドーム前に受けて立つ姿勢を宣言した。

 ◆10・13両国全成績

 ▼IWGP女子選手権試合 60分1本勝負

○挑戦者・朱里(14分56秒 朱世界→片エビ固め)王者・Sareee●

 ▼第2試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負

クラーク・コナーズ、石森 太二、○デビッド・フィンレー(7分58秒 オーバーキル→エビ固め)ティタン●、高橋ヒロム、鷹木信悟

 ▼第3試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負

○ドリラ・モロニー(13分37秒 ドリラキラー→片エビ固め)SANADA●

 ▼第4試合 後藤洋央紀復帰戦 30分1本勝負

YOH、YOSHI―HASHI、○後藤洋央紀(7分55秒 GTR→片エビ固め)藤田晃生、ハートリー・ジャクソン●、大岩陵平

 ▼NJPW WORLD認定TV選手権&エル・ファンタズモ デビュー20周年記念試合&棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ) 15分1本勝負

△王者・エル・ファンタズモ(15分00秒 時間切れ引き分け)挑戦者・棚橋弘至△

 ▼NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負

○挑戦者・“キング・オブ・ダークネス”EVIL(11分40秒 EVIL→片エビ固め)王者・ボルチン・オレッグ●

 ▼IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負

王者組・OSKAR、○Yuto―Ice(14分40秒 K.O.B→片エビ固め)挑戦者組・上村優也●、海野翔太

 ▼IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 60分1本勝負

○挑戦者・辻陽太(24分13秒 逆エビ固め)王者・ゲイブ・キッド●

 ▼IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負

○挑戦者・KONOSUKE TAKESHITA(31分16秒 ワガママ→体固め)王者・ザック・セイバーJr.●

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