◆第78回秋季全道高校野球大会 ▽2回戦 北照5―3北海(15日・プレド)
13年ぶりのセンバツ出場を狙う北照が、道内公式戦17連勝中で道大会2季連続優勝中の北海を下し、3年ぶりの8強入りを決めた。背番号1の右腕・島田爽介(2年)が9回6安打3失点で完投すると、5番・畠山柊太右翼手(2年)が3安打3打点を挙げるなど10安打で打線が援護した。
夏の甲子園を経験した強力投手陣に対し、序盤から鋭い当たりを連発した。2回は先頭の4番・長谷川世和一塁手(2年)が三塁打で出塁すると、5番・畠山が中前に適時打。さらにスクイズなどでこの回3点を先制した。
3回以降はあと一本が出ない展開が続いたが、8回1死一、二塁の好機で再び畠山が中越えの適時三塁打を放ち2点を追加。北海の1番・佐竹徠都右翼手(2年)の打撃フォームを参考にする背番号9が、161センチと小柄な体からダメ押しの2点を叩き出した。
南北海道大会2回戦で敗れた夏にベンチ入りしていた選手は、最速149キロ右腕・中谷嘉希(2年)を含めて2人のみ。一ケタ背番号は1人もいなかった。経験の少ない選手が多いほか、野球に対する姿勢なども含めて上林弘樹監督は「史上最低のチーム」と危機感をつのらせていた。
それでも、選手11人の倶知安に1点差で勝利するなど苦しみながらも小樽地区予選を突破。優勝候補大本命の北海も破り、指揮官は「短期間でよくここまで成長した」と目を細めた。
連戦となる準々決勝の相手は駒大苫小牧。優勝した12年以来の4強に向け、畠山は「北海に勝ったことに浮かれず、一戦必勝でやっていきたい」。