◆2025 パーソル クライマックスシリーズ パ最終ステージ 第2戦 ソフトバンク3―0日本ハム(16日・みずほペイペイドーム)

 「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の最終ステージ(S)第2戦が行われ、ソフトバンクが柳田悠岐外野手(37)の豪快な一発で日本ハムを下し、日本シリーズ進出に王手をかけた。先発の有原航平投手(33)は6回4安打無失点の好投。

打線は日本ハム先発の福島蓮投手(22)に10三振を奪われるなど苦戦したが、8回1死一、二塁、柳田が代わった上原から左翼席に決勝3ランをたたき込んだ。これで2連勝で1勝のアドバンテージ含め3勝0敗。新庄監督率いる日本ハムは崖っぷちに立たされた。

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 力を込めて腕を振ったソフトバンク・有原のチェンジアップに、日本ハム・石井のバットが空を切った。両軍無得点で迎えた6回、2死満塁。最大のピンチを三振で乗り越え、有原がほえた。ソフトバンク先勝で迎えた第2戦は、またも投手戦となった。

 初戦をサヨナラで制しアドバンテージを含め2勝0敗としたソフトバンク。日本シリーズ進出をかけたパ・リーグのCS、プレーオフでは2勝0敗としたチームは、過去20度全て日本シリーズ進出と突破率100%のデータも出ている。小久保監督は第1戦と全く同じオーダーで、日本ハムの先発・福島攻略を狙った。

 一方、昨季からCS最終S4連敗。苦しくなった日本ハム・新庄監督は好調のレイエスを4番に据え、清宮幸、レイエス、マルティネスのクリーンアップを組むなど、大きくオーダーを組み替えソフトバンク先発・有原に挑んだ。

 日本ハムは初回、四球と清宮幸の右前打で1死一、三塁と先制機を迎える。しかし、好調のレイエスが空振り三振に倒れると、マルティネスも三ゴロ。得点は奪えなかった。4回にもレイエス、マルティネスの連打と犠打で1死二、三塁とチャンスをつくったが、ここも有原が郡司、石井を打ち取り、ホームは踏めなかった。

 一方、日本ハムの先発・福島は抜群の立ち上がりを見せる。3回まではパーフェクト。4回1死から柳町に左翼フェンス直撃の二塁打を許したが、ここから栗原、中村晃を連続三振。150キロを超える真っすぐにフォーク、カットボールなどの変化球も決まり、5回まで2安打無失点、7三振とソフトバンク打線を抑え込んだ。

 日本ハムは6回1死満塁のチャンスも生かせず無得点。ソフトバンクも福島を攻略できず、両軍無得点のまま試合は7回に入った。

 先に継投に入ったのはソフトバンク。6回4安打4四死球ながら96球、無失点で踏ん張った有原に代え、7回からヘルナンデスを投入した。

一方の福島は7回も続投。中村、牧原大、今宮を3者連続三振に仕留め、自己最多10奪三振。日本ハムのプレーオフ、CSでの2ケタ奪三振は、ダルビッシュ(2度)、大谷に次ぐ3人目4度目の快挙となった。

 ソフトバンクは8回、先頭の山川が三塁強襲安打で出ると、犠打と四球で1死一、二塁とした。ここで新庄監督は福島から上原にスイッチしたが、柳田が真っすぐを捉える先制の左越え3ラン。大きなリードを奪った。

 ソフトバンクは9回、杉山が締め2連勝。アドバンテージを含め3勝とし、2年連続となる日本シリーズ進出へ王手をかけた。

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