◆第23回大阪市長杯争奪関西地区大学選手権 ▽1回戦 京産大3―1立命大

 明治神宮大会(14~19日)出場を懸けた大会が開幕し、京産大(関西六大学)が立命大(関西学生)との接戦を制した。エース右腕の田村剛平(4年)=報徳学園=が6回1失点で、2014年以来、11年ぶりの出場に前進した。

初出場を目指す奈良学園大(近畿学生)は大産大(阪神大学)に完封勝ち。敗れた大産大と立命大は敗者復活トーナメントに回り、第2代表の座を狙う。

 エース右腕が再出発を切った。3―1の6回1死一塁、京産大の田村は遊ゴロ併殺に仕留め、役目を終えた。3回までに4四球と苦しみながらも、6回4安打1失点にまとめ、「要所で粘りのピッチングができた」と納得。14年以来、11年ぶり2度目の明治神宮大会に、あと2勝とした。

 最速153キロ右腕は今秋、チームを13季ぶりのリーグ優勝に導き、最優秀選手賞とベストナインなどを手に、23日のドラフト会議に臨んだ。しかし、最後まで名前は呼ばれなかった。「このレベルでは(プロに)行けないんだと。実力不足だった」。気落ちしたが、同じく指名漏れしたチームメートの由上慶投手(4年)=関西大倉=と「見返してやろう」と誓い合い、すぐに前を向いた。

 卒業後は社会人の強豪・大阪ガスに進む。

「自信を付けてレベルアップして、機会があれば、2年後に(プロに)行けるように」。27年ドラフトを見据えて、力強く歩みを進める。(瀬川 楓花)

 〇…奈良学園大が快勝スタートだ。主将の1番・本間悠人遊撃手(4年)=奈良大付=は、2安打を含む4出塁3得点。「全員が粘り強くやってくれた」と、うなずいた。双子の兄は、佛教大で主将を務める賢人内野手。ともに今秋のリーグ戦を制し、6月の全日本大学選手権に続く双子での全国大会出場に挑む。「お互いが主将としてチームを引っ張って、神宮に出ることが一番の親孝行。死ぬ気で取りに行きたい」と、強い覚悟を示した。

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