第58回ハイセイコー記念・S1は12日、大井競馬場で2歳馬16頭が1600メートルを争った。1番人気に推されたゼーロス(笹川翼騎乗)が直線で抜け出し、ポッドフェスタに2馬身半差をつけて優勝。

重賞初制覇を飾り、全日本2歳優駿・Jpn1(12月17日、川崎)への優先出走権を獲得した。

 ゼーロスが直線で突き抜け、2歳の出世レースを制した。6番手追走から終始外を回る強気な競馬で徐々にポジションを上げ、2番手で直線を迎える。笹川翼が気合をつけると一気に加速し、2馬身半差の完勝を決めた。

 圧倒的なパフォーマンスに、笹川翼はポンポンと愛馬の頭を撫で「目の前にゴーバディという強い馬がいて、いい目標ができた。エンジンが違う」と絶賛。「まだベイビーだけど、ポテンシャルはJRAの馬と走ってもやれる。南関のオルフェーヴルを目指す。伸びしろしかない」と早くもダート3冠路線に意欲を見せた。

 荒山勝徳調教師は「ハミを替え、ブリンカーにした効果は微妙」としたが、「前半はふかし過ぎかと思ったし、ずいぶん外を回ったが力を見せてくれた。まだまだやれる力を秘めている」と評価した。次走はオーナーと相談のうえで決められる。

 ◇ゼーロス 父ダノンレジェンド、母サトノニーケ(父マンハッタンカフェ)。小林・荒山勝徳厩舎所属の牡2歳。北海道新ひだか町・千代田牧場の生産。通算4戦3勝。総獲得賞金は3270万円。重賞初制覇。馬主は(株)カナヤマホールディングス。

編集部おすすめ