西武からポスティング制度でメジャー移籍を目指す今井達也投手(27)が大きな注目を集めている。14日(日本時間15日)までに公開されたMLBネットワークでは“有識者”3人がそれぞれの考えを明かした。

 ロサンゼルスのラジオ局でドジャース専属のリポーターを務めるD・バッセイ氏は「日本で今井を視察したメジャーのスカウトと話しましたが、今井の直球には“生命”があると言っていました。制球のいい素晴らしいスライダーを持っていて、球種の使い分けもできる。さらに日本にいる情報源の友人たちに聞くと、ヤンキース、フィリーズ、ブルージェイズ、メッツが今井獲得の有力候補だそうです。加えて先発投手を切実に必要としていて、地理的にも西海岸という利点のあるパドレスも有力です」と伝えた。

 Rソックスの専門ポッドキャスト番組などのホストを務める人気パーソナリティー、J・カラビス氏は「それともう一つ興味深い点は単に99マイル(約159・3キロ)を投げるということ以上に、ホームランをほとんど打たれないということです。多彩な球種を持ち、今年は防御率1点台ですし、とてもタフで耐久性もある。99マイルの速球に加えて空振りを奪えるスライダー、チェンジアップも持っていて、しかも本塁打を許さない。これは多くの球団にとって非常に魅力的な要素でしょう」と補足した。

 長らく「ニューヨーク・ポスト」のコラムニストを務める名物記者、J・シャーマン氏は「ドジャースが日本人選手3人を擁してワールドシリーズを制したことは球団の日本市場への熱をさらに強めています。もともと日本人選手は注目されていますが、今回の件でその熱がより強まり、全員がドジャースに行ってしまわないように“他球団も動かなければならない”という空気があります。今井の球種は6つ。そして、キャリア序盤は問題だった四球率が下がっている。

スカウトに聞くと、特にストレートのコントロールが非常に優れているといいます。唯一複数のスカウトから聞いた懸念点は、非常に感情的な投手であるということ。マウンドで何か問題が起きると、それが目に見えて分かるタイプだと。とはいえ、それ以外には大きな欠点は聞きませんでした」と話した。

 しかし、バッセイ氏は「ただ、僕が話したスカウトは『この2年間で今井は感情のコントロールが飛躍的に成長した』と言っていました。自分の感情を抑えて、自分が望むチームと高額契約を結べるチャンスをつかむために、しっかり準備してきたと。僕の理解では、彼はこの2年間で本当に大人になったようです」と“反論”した。

 今井の代理人を務めるボラス氏によると、19日(同20日)にポスティング申請手続きが行われ、交渉期間は45日間。締切は来年1月2日(同3日)となる。現地では8年2億ドル(約309億円)規模の契約になると一部で報道されるなど、今井人気は日に日に高まっている状況だ。

編集部おすすめ