侍ジャパン井端弘和監督(50)が17日、WBCを主催するWBCIに対して来年3月のWBCへの招集を希望するMLB所属の日本選手のリストを9月に提出済みで、出場可否などの返答を待っている状況と明かした。リストにはドジャース大谷翔平投手(31)、山本由伸投手(27)ら現役メジャーリーガー全員の名前を記載。

選手選考、決定を速やかに進めるためにも、一刻も早い返答を望んだ。

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 大谷らメジャー組がWBC出場の意思を明らかにできないのは、所属球団、侍ジャパン、大会側の間で契約される保険の問題があるとされている。選手の年俸を払うのはあくまで所属球団。大会中の故障に対しては、離脱期間分の年俸を保険会社が補償する。特に投手については、慎重に判断されることになる。

 前回大会でもカーショー(当時ドジャース)が保険の問題で出場がかなわず、ダルビッシュを除く大谷ら侍のメジャー組も合流が3月からになった。過去の故障歴などもチェックされているとされ、関係者によるとその保険料も億単位ともなる高額。特に直近2年で長期離脱や手術のあった大谷、山本、佐々木のドジャース組は11月1日までワールドシリーズを戦い、議論の時間もまだ十分に確保できていない部分もあるだろう。

 出場決定となれば、合流時期、起用法も大枠を決めていく必要もある。侍ジャパンや本人の意思だけでは決められない問題なだけに、待つしかないというもどかしい時間にもなっている。(メジャー担当キャップ・安藤 宏太)

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