2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪スノーボード男子のスロープスタイル(SS)とビッグエア(BA)で、金メダルを目指す長谷川帝勝(たいが)=TOKIOインカラミ=が18日、欧州での合宿から帰国。「やるべきことを、淡々と追い込んでやれた。

満足度として、結構練習できたかなって思います」と充実の表情を浮かべた。

 21~22年シーズン後半からSS、22~23年シーズンからBAのW杯に参戦。22年北京五輪は左足首骨折の影響で出られなかったが、23年の世界選手権BAで日本人初の金メダルに輝き、同年9月には世界最高難度の大技で5回転半する「1980」を世界で初めて4方向全てで成功し、世界で名をとどろかせた。今年1月のXゲームBAではキャブ(利き足と逆脚を前に反対の足を前に体の前側に回るスピン)で6回転する2160を決めるなど、グングン進化を遂げている。

 同遠征ではさらに心身ともに成長。「練習の終盤は疲れてきますが、その中でどれだけ追い込んでやれるか」と、いつもなら昼に終わらせる練習も「今回はあえて詰めてやったり、メントレ(メンタルトレーニング)的な感じでやりました。追い込まれたときはプレッシャーもかかるので、あえてそういう時に5回転半をトライしたり」と自身と向き合いながら鍛錬。技の安定性も着実に上がり、「ある程度は仕上がってきている。あとは大会をやりつつ仕上げていきたい」と冷静に見据えた。

 充実のトレーニング期間を終えて臨む今季のW杯開幕戦は今月27~29日(中国・張家口)。ミラノ・コルティナ五輪開幕まで約3か月に迫り、「(五輪に)出られる立ち位置、目指せる立ち位置にいるからこそ、やらなければいけない。サポートしてくれる人、応援してくれる人の気持ちをくんで、自分が大舞台でどれだけ良いパフォーマンスをできるかっていうことを大事にしていきたい」。

2種目での五輪金メダルへ、長谷川は着々と準備を進めていく。

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