11月17日の「将棋の日」表彰・感謝の式典が18日、東京・渋谷区の将棋会館で行われ、森内俊之九段が特別将棋栄誉賞を受賞した。

 森内は2月20日に公式戦1000勝を達成。

これまで達成したのは大山康晴十五世名人、加藤一二三・九段、中原誠十六世名人、米長邦雄永世棋聖、内藤國雄九段、有吉道夫九段、谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、佐藤康光九段、丸山忠久九段の10人で「今までの記録を振り返ってみても名棋士ばかりで大変名誉なことであります」と喜びを口にした。

 この日はともに受賞した森下卓九段、郷田真隆九段とのエピソードを披露。「森下九段は数年先輩ではあるけど、順位戦で同じだった期間がある。1997年のA級順位戦で指した際には253手、終局は午前2時51分になって力負けしたことが忘れられません」。「郷田九段とは(プロ棋士養成機関・)奨励会の入会が同期で、同学年ということもあって、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。(2007年の第65期)名人戦で戦えたことはいい思い出」。会場から時おり笑いも起こった。

 16歳でプロ入りし、39年。「現在のタイトル保持者はいずれも20代前半」と棋界の変化も感じている。それでも「将棋は年齢にかかわらず戦えるものなので、精進して参りたいと思います」と今後の活躍を誓った。

 同賞のほか将棋栄誉敢闘賞(800勝)を塚田泰明九段、将棋栄誉賞(600勝)を鈴木大介九段が受賞した。

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