◆新日本プロレス「粛清の夜~PURGE NIGHT OF TORTURE~」(19日、後楽園ホール)観衆1481(札止め)

 新日本プロレスは19日、後楽園ホールで極悪ユニット「HOUSE OF TORTURE」(H.O.T)が主役の大会「粛清の夜~PURGE NIGHT OF TORTURE~」を開催した。

 前売り券が完売し当日券が一切ない札止め興行。

入場テーマソングで試合順が判明する大会のメインイベントは、前日18日に「H.O.T」の首領、EVILが電撃発表したスターダムのワールド・オブ・スターダム王者&STRONG女子王者の上谷沙弥と「H.O.T」高橋裕二郎との一騎打ちになった。

 男子レスラーと初のシングル対決に挑んだ上谷は、ユニット「H.A.T.E.」のメンバーと花道に登場するとダッシュで裕二郎を急襲。場外戦で猛攻を仕掛け札止めのホールを一気にヒートアップさせることに成功した。

 しかし、リング上で裕二郎から顔面に強烈な張り手を浴びせられるとホールは悲鳴が起き、再び雪崩れ込んだ場外戦では厳しいイス攻撃を背中に受け窮地に立たされた。壮絶な打撃の洗礼を浴びたが、完全に互角の勝負を展開した上谷は両手を広げ「来いよ!」と挑発すると、痛烈な張り手で逆襲した。

 さらに場外の裕二郎へスワンダイブ式プランチャを炸裂させるとホールはすさまじい歓声に包まれた。一気に勝負をかけたが、リング上でのバイシクルキックがマーティー浅見レフェリーに誤爆し、リング上はレフェリー不在の無法状態に突入。セコンドについた「H.A.T.E.」のメンバーが乱入すると、裕二郎を袋だたき。浅見レフェリーが蘇生し、再び一騎打ちの様相に戻ると、裕二郎のリバースDDTなどの猛攻を耐え抜くと、急所攻撃で大逆転。続けてフランケンシュタイナーでフォールを狙うもカウント2で返された。

 逆に裕二郎にフィッシャーマンズバスターで叩きつけられ大ピンチもカウントする浅見レフェリーの足をセコンドの琉悪夏が引っ張って妨害。ここから再び「H.A.T.E.」のメンバーが乱入。

大混乱のリングに裕二郎を救出すべく「H.O.T」のメンバーが登場し「H.A.T.E.」をバックステージに連行。収拾不能の事態に浅見レフェリーがゴングを要請し、ノーコンテストとなった。

 バックステージで上谷は「オイオイオイ、このままで? 納得いくわけねえだろう?」と絶叫し「オイ、裕二郎さあ、男も女も関係ねえから! このままだと負けるから乱入させたんだろう? 見え見えだよ、沙弥様には!」と切り捨てた。

 さらに「そしてEVIL、今日、沙弥様を呼んだってことは、分かるよなあ?沙弥様がお前の首をとるまで、逃さねえからな!」と通告した。

 最後は38年前の1987年11・19に同じ後楽園ホールで前田日明に顔面を蹴られた長州力を思い起こさせる首をカッ切るポーズを残し、水道橋の暗闇に消えた。

 

 ◆11・19後楽園全成績

 ▼PRE MATCH(午後6時10分開始)

○ ヒップ東郷 with ミラノコレクションA.T.(8分15秒 リングアウト)ディック東郷 with サナダ・コレクションS.S.●

 ▼第1試合 30分1本勝負

○EVIL(10分51秒 EVIL→エビ固め)シュン・スカイウォーカー●

 ▼第2試合 30分1本勝負

ドン・ファレ、○チェーズ・オーエンズ、金丸義信(9分08秒 ラストテスタメント→片エビ固め)タイチ、田中将斗、日高郁人●

 ▼第3試合 30分1本勝負

○成田蓮、ディック東郷(11分14秒 クロス式膝十字固め)ザ・グレート・サスケ、HANZO●

 ▼第4試合 30分1本勝負

SANADA、○DOUKI、SHO(16分08秒 レフェリーストップ)上野勇希、彰人●、武知海青

 ▼第5試合 30分1本勝負

△高橋裕二郎(9分56秒 ノーコンテスト)上谷沙弥△

 ▼第6試合 30分1本勝負

△“キング・オブ・ダークネス”EVIL(5分01秒 両者KO)高橋裕二郎△

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