日本ハムの新庄剛志監督(53)が22日、本拠エスコンで開催されたファン感謝イベント「F FES」で開幕投手に伊藤大海投手(28)を指名した。それだけにとどまらず、第2戦は北山亘基投手(26)、第3戦は達孝太投手(21)と敵地ソフトバンクとの開幕3連戦で“3本柱”をすべて投入することも明言。

開幕4番には郡司裕也捕手(27)を指名した。王者・鷹を圧倒して、10年ぶりリーグ優勝のスタートを切る。

 マイクを握った新庄監督が大絶叫した。「来年の開幕戦の相手が決まりました。ソフトバンクです。よっしゃあ。この3つ、絶対の絶対の絶対に3タテします」。2万4000人のファンを沸かせると、開幕3連戦の先発投手を伊藤、北山、達と、立て続けに発表した。開幕カードの先発すべてをこの時期に公表するだけでも異例。「もう一回モイネロくんと伊藤くんが戦って、勢いをつけてもらいたい」と、CS最終Sで敗れた因縁の相手に、沢村賞エースをぶつけ、リベンジを狙う。

 打倒ソフトバンクへの執念だ。今季の対戦成績は12勝13敗。

前半戦は首位で折り返すも最終盤で振り切られた。「(開幕投手は)本当は新たに達くんでも良かったけど、来年は勝負をかけたいので」と、あえてエースをぶつける正攻法を選んだ。今季14勝の伊藤、9勝の北山、8勝の達と、“3本柱”をすべてつぎ込む気合の入れよう。何が何でも3タテを食らわせる。

 ローテも改革する。今季は8人前後の先発投手を中6日以上で登板させてきたが、来季は中5日でローテを回すことを示唆。「伊藤くんが感覚いいらしい。力が抜けて抑え方が分かってきたみたい。(今年と)変えないと優勝できないでしょ」と、登板間隔を詰め、厳選メンバーで戦うことを予告した。

 来季が就任5年目。「来年は2位はもうよかです。断トツで優勝して日本一を取りにいきます」と福岡弁で決意表明。

10年ぶりリーグ優勝へまずは王者を倒し、勢いに乗る。(川上 晴輝)

「記録でも記憶でも」長嶋茂雄賞にも意欲 郡司が長嶋茂雄賞獲得に意欲を燃やした。この日、来季からの背番号が「3」に変更されることも発表され、新庄監督からはサプライズで「開幕4番・サード」を告げられた。ポジション、背番号、打順が長嶋さんと重なり、「タイミング的に狙うって言わないといけない感じ(笑)。記録でも記憶でも印象に残る選手になりたい」と決意を固めた。

 今季は111試合に出場、打率2割9分7厘、10本塁打。来季から落合博満田中賢介らがつけた背番「3」を継承する。「非常に責任のある番号。田中賢介さんのイメージが強いですけど、これからは郡司のイメージが強くなるように」と意気込んだ。

 また、新庄監督は「(開幕戦が予想される)モイネロくん限定で5番・ショート・山県」と、今季モイネロから2打席連続本塁打を放つなど打率3割6分4厘をマークした23歳の先発起用を明かした。山県は、「モイネロ限定でなくてもショートで1年間出続けられるような選手になりたい」と限定解除を目指す。

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