8日(同9日)からは米フロリダ州オーランドでMLB30球団の首脳や代理人など球界関係者が一堂に会すウィンターミーティングに先駆け、米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が3日(日本時間4日)、敏腕代理人のスコット・ボラス氏が今オフも20人以上のフリーエージェント(FA)選手を抱えることに着目し、担当するFA選手でトップ10人をピックアップ。注目7人目として巨人からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す巨人・岡本和真内野手、5人目には同じく移籍を目指す西武の今井達也投手の名前が挙がった。

 ボラス氏はすでに、移籍市場が動く一大イベントであるウィンターミーティングを前に、大仕事をやってのけている。パドレスからFAになっていたディラン・シース投手とブルージェイズとの7年総額2億1000万ドル(約327億円)の大型契約をまとめた。同サイトは「『スーパー代理人』が最も注目を集める」とボラスが抱える選手にスポットライトを当てた。

 10人の選手を紹介する中で7番目に出てきた岡本。「一塁と三塁を守れるが、MLB関係者は一塁手が最適とみている」と説明し、「パワーを備えた出塁マシーン」として「パワーに裏打ちされた確かなコンタクト能力を持つ」と評した。気になる移籍先候補としては、注目の大物FA選手でこちらもボラス氏が代理人を務めるメッツの主砲ピート・アロンソと似た球団となることを指摘。レッドソックス、ダイヤモンドバックス、パイレーツ、パドレス、ロッキーズ、ナショナルズに加えて、アロンソを失う可能性もあるメッツも候補に挙げた。

 岡本と同様に一塁手もしくはDHとしてNo1注目のアロンソは今季全162試合に出場し、打率2割7分2厘、38本塁打、126打点。現契約の残り1年の2400万ドル(約35億円)を破棄し、FAとなっている。長期契約を求めているとみられ、有力球団にはメッツとレッドソックスが挙げられた。

 今井は岡本よりも注目度が高そうだ。「27歳ながら圧倒的な存在感」とあおり、さらに180センチ80キロの体格を「小柄」としながら、「(ドジャース)山本由伸からペドロ・マルティネス(元レッドソックス)、ティム・リンスカム(元ジャイアンツ)に至るまで、この体格で成功した例は数多く存在する」ため、「小柄な体格を懸念するのは時代遅れの見方」とまでフォローしている。

「速球は平均99マイル(約159キロ)の球威と浮き上がりを見せ、スライダーとスプリッターはどちらも打者を打ち取る球種」と説明し、「将来はチーム2番手クラスの先発投手と見込まれる」とした。唯一の懸念は「制球力」として、「最先端の投手育成環境と技術部門を持つ球団との契約」となることを予想。パドレス、レンジャーズ、ヤンキース、メッツ、レッドソックス、カブスを候補に挙げた。オフシーズン当初に移籍先として噂されていたジャイアンツについては、チームが関与を否定していると説明した。

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