ポスティングでメジャー移籍を目指す西武・今井達也投手と巨人・岡本和真内野手の代理人を務めるボラス・コーポレーションのスコット・ボラス代理人がウィンターミーティング2日目となった9日(日本時間10日)、メディア対応。両選手の交渉状況などを語った。

両選手は同会議終了後チームの絞り込みに入り、候補球団との直接面談などが予定されている。2022年に吉田正尚外野手とレッドソックスの5年総額9000万ドル(124億円=当時のレート)という日本人野手最高額での契約をまとめた敏腕代理人は岡本が“吉田超え”となる可能性も示唆した。

 同会議で岡本争奪戦の参戦球団との交渉を進めるボラス代理人は「三塁手としてみている球団が多い。彼の守備力は高く評価されている。一方、複数の守備位置を守れるユーティリティとして見ている球団もあるが、その多くはサードとして見ている。彼自身はその両方についてオープンだ」と、交渉球団側の感触を語った。

 3年前に日本人野手最高額となる5年総額9000万ドルの契約を結んだレッドソックス・吉田との比較を問われ「私は市場価値については話さない」と前置きした上で、「内野ができて、パワーがある野手の価値を考えてほしい」と述べ、吉田超えの可能性を示唆。今月22日(同23日)に岡本より先に交渉締切日を迎えるヤクルト・村上宗隆内野手の契約も踏まえた上で、岡本のマーケットバリューにも注目だ。

 ボラス代理人がメディア対応に応じたタイミングで、フィリーズがFAの目玉、シュワバーと5年総額1億5000万ドル(約235億3000万円)で残留契約に合意した、という一報が飛び込んできた。シュワバーが決まったことで、その平均年俸3000万ドルがFA市場に基準ラインを引き、市場が一気に動くと思われる。前日に自宅の同州タンパから、極秘に同会議の会場入りしたピート・アロンソ内野手の契約も最終段階に入っている。

 アロンソの代理人を務めるボラス氏は「岡本に興味があり、アロンソには興味がない球団もあれば、両方に興味がある球団もある。

我々はそのニーズを方向づけ、何が必要なのかを聞いている。両者とは契約できないけど、どちらかとは契約できるわけなので」と、同じ右打ちで守備位置が重なる両選手を抱え、球団のニーズに対応した交渉を進める。

 同会議終了後、岡本と合流。球団の絞り込み作業に入り、候補に残った球団と直接面談を含めた交渉の大詰めを迎えることになる。岡本の交渉締め切りは今井の締め切りの2日後となる来年1月4日(同5日)となっている。

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