JRAは12月11日、令和8年度の新規調教師試験の合格者を発表し、現役ジョッキーの和田竜二騎手=栗東・フリー=、藤岡佑介騎手=栗東・フリー=ら計4人が合格した。

 和田竜騎手は福永祐一元騎手(現調教師)などが同期にいる競馬学校「花の12期生」の一人。

父も兄も厩務員という競馬一家で育ち、1996年に岩元市三厩舎所属でデビューした。同年、サージュウェルズに騎乗したステイヤーズSで重賞初制覇。その後、テイエムオペラオーに騎乗して、1999年の皐月賞でG1初制覇を飾ると、翌年にはG1・5勝を含む重賞8戦8勝と無双ぶりを見せつけ、2000年の年度代表馬へと導いた。その後もコンスタントに成績を積み重ね、これまで重賞50勝を含む1531勝を挙げた。

 その明るい人柄から人望は厚く、2023年には日本騎手クラブ副会長および関西支部長に就任した。また、息子の陽希(はるき)騎手が今年3月にデビュー。父子の競演などで競馬界を盛り上げていたが、デビュー30年の節目にステッキを置き、大きな一歩を踏み出すことになった。

 和田竜二騎手「ほっとしました。(受験)3回目になりますので。受かる人数も少なくて、プレッシャーもありました。これが最後くらいの気持ちで受けました。家族の支えでここまでたどり着いた感じです。

(発表の時は)家で奥さんとみていました。昨年、けがで心配をかけましたし、そこから色々な人に助けてもらって何とかたどりつきました。(騎手は)2月いっぱいまで乗ります。乗るのは最後ですが、技術の探究をしていきたいです。調教師につながることもあると思いますから。やるからにはトップを目指したいです。大変な仕事なのは重々承知しています。岩元(市三)先生に育てていただいたので、人も育てたいです。先生の背中を追って、調教師像を追い求めたい。早めに根っこをはりたいですね。馬のため、お客様のために頑張りたいと思います」

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