オリックスに楽しみな新人が加わった。10月のドラフトでは育成枠を含め、11人を指名。

支配下7人のうち5人が高校生で、31日付で退任する湊通夫球団社長(63)や福良淳一GM(65)が「ワクワクプランです」と口をそろえた。WEST報知では「Ho!ットルーキーズ」と題して、各競技の新人を随時紹介する。第1回で取り上げるドラフト2位の森陽樹投手(18)は最速160キロを目標に「将来的に一番、活躍できるように」と「世代NO1」の称号を奪う決意を明かした。

 限りない可能性を持つ190センチ右腕がプロの扉をたたいた。大阪桐蔭・森陽樹は「山下舜平大選手のような威力のある真っすぐが目標。160キロは投げたい」と宣言。阪神・藤川監督の現役時と同じ回転数2700を記録した直球に磨きをかける。

 名門での3年間を、森は「思い描いた成長段階が、うまくいかなかった」と振り返る。1年秋に151キロを計測し、“怪物1年生”と注目を浴びた。翌春に甲子園デビュー。2年秋の新チームでは「1」を背負った。しかし、近畿大会1回戦で滋賀学園に5回2/3を3失点、3年夏の大阪大会決勝では、東大阪大柏原に3回2失点。

大一番で力を発揮できず、同校6年ぶりに春夏連続で聖地を逃した。候補だったU―18日本代表も選出漏れ。「実力も成績も、もう少しいけた。野球に取り組む姿勢が甘かった。プロになった今、覚悟も変わってきた」。現在は体重100キロを掲げ、体づくりを中心に鍛錬を積む。

 年末に訪れるOBの「プロは簡単にはいかない」と、苦悩する姿を見てきた。西谷浩一監督(56)からも、「高校とは違い(野球が)仕事になる。甘くない、もっと覚悟を」と厳しさを教わった。「将来的に一番、活躍できるように」。プロの世界で“世代NO1”の称号を奪う。(瀬川 楓花)

 ◆森 陽樹(もり・はるき)2007年8月1日、宮崎・延岡市生まれ。

18歳。川島小1年から軟式の東海東少年野球クラブで競技を始め、聖心ウルスラ学園聡明中では軟式野球部。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年春夏の甲子園に出場。

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