昨夏の甲子園に出場した白樺学園の主力が、関東の強豪大学に進学する。野手としても活躍した冨沢悠斗投手(3年)は、11月の明治神宮大会8強の神奈川大に合格。

中学時代のチームメートで、ロッテドラフト1位の健大高崎・石垣元気投手(3年)に負けじと、投手で4年後のプロ入りを目指す。

  一歩、二歩先を行く豪腕に追いつくために、冨沢は生まれ育った北の大地を離れる。神奈川大学野球リーグの名門に進学が決まり、「やっとスタートラインに立てた。ここからが勝負」と気を引き締めた。

 高校入学後、1、2年時は野手がメインだったが、昨秋の地区予選敗退後から中学以来となる投手の練習を開始。身長183センチから繰り出す最速140キロ超の直球を武器に投手陣を支えた。しかし、今夏の北北海道大会。3―4で惜敗した決勝の旭川志峯戦で4回から2番手で登板するも、2回0/3を1失点で降板した。持ち味の制球が乱れて4四死球。2年連続の甲子園出場を逃し、悔いが残るマウンドとなった。

 10月のドラフト会議では、洞爺湖シニアでチームメートだった石垣が指名を受けた。中学時代は実力差がほとんどなかったという2人。

かつての球友が3年後にドラ1投手になる瞬間をネット中継で見届けた。「周りは『すごいな』という気持ちで見ていたけど、自分は悔しい思いが強かった。追いつけるように頑張りたい」。大学では投手に専念する。4年後、石垣が待つ舞台にたどりつくために歩みを進めていく。

(島山 知房)

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