◆第77回朝日杯FS・G1(12月21日、阪神競馬場・芝1600メートル)

 勝負ごとは流れが大事、とよく言われる。今週は阪神JFをスターアニス(牝2歳、父ドレフォン)で制した高野厩舎のグッドピース(牡2歳、父キングマン)に注目している。

大外枠で一団となった馬群の外を常に回り、道中のリズムが終始悪かった前走は参考外。見直したいのはデビュー戦の圧巻のパフォーマンスだ。

 レースの前半3ハロン36秒8で、後半3ハロンが33秒5と3秒以上も差がある瞬発力勝負。その中で好位から上がり33秒2の脚を繰り出し、内の馬群をねじ伏せるように飲み込んだ。スローからの瞬発力勝負は本来、各馬が速い末脚を繰り出すため、着差がつきにくいのが通例。その中で2馬身半差をつけたことは高く評価できる。

 今回は当時と同じ阪神マイルに舞台は戻る。急坂をものともせず、グイグイと脚を伸ばしてくれば…。アッと驚く激走を期待したい。(山本 武志)

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