◆第77回朝日杯フューチュリティステークス・G1(12月21日、阪神競馬場・芝1600メートル)

 決め手比べになればひけを取らない。エコロアルバ(牡2歳、美浦・田村康仁厩舎、父モズアスコット)は重賞初制覇となったサウジアラビアロイヤルCが最後方から上がり最速33秒2で全馬を抜き去るインパクト十分のパフォーマンスだった。

田村調教師は「道中は進んでいかなかったけど、集中力があるからスイッチが入るとガンといく」と振り返った。

 前走後はG1に目標を定めて順調な調整。1週前追い切りは美浦・Wコースで5ハロン65秒3―11秒4の好時計をマークした。「素晴らしい動きに見えました。前走時より動きがいいし、2週前と比べても断然良くなっている」とイメージ通りに上昇カーブを描いている。

 現時点で不安材料がないのは強みだ。初の右回りは「調教ではスムーズだし気にしていない」。阪神への輸送も「(新馬戦の)新潟に比べたら暑さがないぶん楽」。週末の傘マークにも「他馬が嫌がっても苦にはしない」とトレーナーは自信をのぞかせる。

 もちろん良馬場での地力比べも望むところ。「素晴らしい脚を使えるだけのポテンシャルは持っているので、道中で中団くらいにつけていければ」と田村師。メジャーエンブレムで阪神JFを制してから10年。

今年は2歳マイル王者誕生のチャンス到来だ。

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