巨人の丸佳浩外野手(36)が18日、異業種交流のススメを説いた。年に一度の球界将棋王を決める将棋の宴「勘定奉行クラウド杯 球王決定戦2025」に出場。

ソフトバンク・嶺井が連覇を果たし、丸はまたも球王のタイトル奪取を逃した形となった。だが、イベント開催前の午前にG球場で自主練習を行った際に、参加の本質について語っていた。「野球を知らない将棋ファンの方が野球に興味を持ってくれればうれしいし、その反対で将棋を知らない野球ファンの方が将棋に興味を持ってくれたら」とそれぞれの分野のタッチポイントになりうることを力説した。

 球界屈指の将棋愛好家として知られ、東京Dでは練習前に中山や増田大らと対局を楽しむ。今季の山形遠征では、将棋駒の生産量で日本一を誇る天童市内の宿舎で、将棋界最高峰のタイトル戦「竜王戦」の対局場としても知られる「竜王の間」に宿泊。英気を養うと、翌日の7月8日・中日戦(山形)で逆転サヨナラ2点適時三塁打を放つ活躍を見せた。同大会には第1回から6大会連続で出場し「野球選手がスポーツに限らず野球以外の競技をすることで、他競技のファンの人にも興味を持ってもらえたら」と目的を説明した。

 昨今の野球界ではゴルフや釣り、マージャンやeスポーツなど選手の趣味は多岐にわたり、ユーチューブやSNS等で発信することもできる。今季のプロ野球観客動員数は2704万286人で過去最多を更新。異業種と交流することで野球への関心が増し、さらなるファン層の拡大にもつながる。来季19年目を迎えるベテランは「お互いWin―Winな関係になれる。お互いの発展のためにも、すごくいいこと」と、活動の普及にも意欲を見せた。

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