WEST報知では「Ho!ットルーキーズ」と題し、各競技の新人を随時紹介している。第3回は中日のドラフト6位・花田旭外野手(22)=東洋大=に注目した。

大阪・東大阪市出身で、少年時代は京セラDに通っていた長距離砲。李大浩(イ・デホ)氏(43)らのアーチに魅了され、ホームラン打者への道を志した。高い身体能力を武器に、目標は3割・30本塁打・30盗塁の「トリプルスリー」だ。

 バランスの取れた187センチの体にスケール感が漂う。“浪速の大砲”を見て育った花田はトリプルスリーを目標に掲げ、特に長打へのこだわりを見せた。少年時代から常に身長が高く「自然と長打が多く、中学から長打を持ち味にしようと大きなスイングを心がけてきました」と自己紹介。「ホームランは魅力。30本打てるように」と宣言した。

 大阪出身の生粋のスラッガー。幼少期は阪神・金本に憧れ、小学生時代は京セラDに通った。記憶に強く残る選手は「李大浩さんです」。日米韓で通算486本塁打を放った強打者は当時、オリックスの主砲として活躍していた。

豪快な一発を何度も目撃。「あとはT―岡田さんも」。豪打の魅力に取りつかれた男は大阪桐蔭の4番として、21年夏の甲子園の東海大菅生(西東京)との1回戦でアーチを架け、東洋大でパワーアップした。

 打力以外の能力も高く、50メートル走は6秒1。遠投は中学時代に驚異の96メートルを記録した。高校、大学と肩や肘の故障もあったが、大学2年の冬に右肘の手術を受け、悩みを解消した。「(投力も)まだ上がっていくと思う。守備も好きなのでゴールデン・グラブ賞も狙いたい」。27歳の細川、23歳の岡林と若い力が引っ張る竜の外野陣。そこに割って入る潜在能力は十分だ。

 両親は高校の野球部の選手とマネジャーとして出会った。兄も元球児で、ソフトボール部出身の姉も頻繁に応援に駆けつける。

ドラフト当日は父が号泣した。様子を母から伝え聞き「びっくりしました」と家族の喜びを実感した、野球大好き一家の次男。「走攻守にスケールの大きな選手になりたい」と夢の一歩を踏み出した。(安藤 理)

 ◆花田 旭(はなだ・あさひ)2003年4月23日、大阪・東大阪市生まれ、22歳。西堤小2年時にジュニアコンドルスで野球を始める。新喜多中では西淀ボーイズに所属し、3年時はU―15日本代表。大阪桐蔭で2年秋からベンチ入り。3年春夏の甲子園に出場し、夏は4番で本塁打も記録。東洋大では1年春からベンチ入りし、ベストナイン2度。187センチ、87キロ。右投右打。契約金3500万円、年俸720万円。

背番号57。

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