◆新日本プロレス「Road to TOKYO DOME」(22日、後楽園ホール)観衆1515(札止め)

 新日本プロレスは22日、後楽園ホールで「Road to TOKYO DOME」を開催した。

 来年の1・4東京ドームでAEWのオカダ・カズチカとの「引退試合」を含め、残り2試合となった棚橋弘至は、超満員札止めとなった大会のメインイベントで「棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ)」で今年の「BEST OF THE SUPER Jr.」を22歳と史上最年少で優勝した藤田晃生と対戦した。

 99年10月10日の真壁伸也(現:刀義)戦でデビューした後楽園。以後、幾度も聖地のリングで戦ってきた。万感の思いを込めた新日本プロレスの2025年最終戦で棚橋は序盤に藤田のドロップキック、場外で空中殺法に翻弄され窮地に陥った。それでもスリングブレイド、ドラゴンスクリューなどで反攻。最後はハイフライアタックでダメージを与え、ハイフライフローで藤田を沈めた。

 新日本プロレス所属選手とのラストマッチ。いよいよ残るは、引退試合のみとなった棚橋は、大きな棚橋コールを浴びながらマイクを持つと「2025年新日本プロレス、年内最終戦にご来場、一年間応援ありがとうございました」と感謝した。客席から「棚橋やめるな!」の声がかかると「その気持ちうれしいよ」と声を震わせ「今、僕の胸に去来するのは感謝、東京ドーム満員の風景、そして、そこで喜んでいただけるみなさまの笑顔です」と明かし「もっと楽しんでいただけるようにウェーブ練習していただけますか?」と超満員の観客にお願いし、ドームで起こす計画のウェーブを練習した。

 そして「これで準備は整ったと思います。あとは東京ドーム盛大に盛り上がりましょう」とメッセージを送ると、エアギターを3回披露した。客席からは「棚橋、最高!」のコールがわき起こると、棚橋は涙を流し「プロレスラーになって本当に幸せでした。ありがとうございました」とまるで引退試合後のラストメッセージのような言葉を送り最後の後楽園に「愛してま~す」をささげ、リングを降りた。

 バックステージで棚橋は最後の後楽園に「後楽園の思い出といったら2000年代、なんとか後楽園ホールを一杯にするところから新日本プロレス始めましょうといって…初めて一杯になって盛り上がった日は覚えているし」と振り返り感謝。この日で今年1・4東京ドームでのEVIL戦からスタートした「ファイナルロード」を完走し「よかった…よかったよ…ダメだ…ダメだ」と号泣した。

 26年の現役生活は来年1・4のオカダ戦の1試合となった。「最後まで全力で…レインメーカーショックの借りは返してないと思うから東京ドームでオカダに返して、2026年も新日本プロレス、最強の布陣で選手、スタッフ、全力でがんばっていきますんで、ちょっくら付いてきてください」と終焉の地「東京ドーム」を見つめた。

 ◆12・22後楽園全成績

 ▼第1試合 NJPW WORLD認定TV選手権試合オープンチャレンジ15分1本勝負

〇王者・エル・ファンタズモ(8分58秒 前方回転エビ固め)田口隆祐●

 ▼第2試合 20分1本勝負

ボルチン・オレッグ、〇YOSHI―HASHI、後藤洋央紀(8分04秒 泥水↓片エビ固め)タイガーマスク●、小島聡、タイチ

 ▼第3試合 20分1本勝負

金丸義信、高橋裕二郎、SANADA、〇成田蓮、“キング・オブ・ダークネス”EVIL(8分02秒 片エビ固め)マスター・ワト●、YOH、矢野通、上村優也、海野翔太

 ▼第4試合 30分1本勝負

ジェイコブ・オースティン・ヤング、〇カラム・ニューマン、グレート―O―カーン(4分44秒 オーバーキル↓片エビ固め)外道●、高橋ヒロム、鷹木信悟

 ▼第5試合 3WAYタッグマッチ30分1本勝負

SHO、〇DOUKI(6分34秒 片エビ固め)永井大貴●、石森太二

※残り1組は、KUUKAI、エル・デスペラード

 ▼第6試合 30分1本勝負

〇辻陽太、OSKAR、Yuto―Ice(11分11秒 ジーンブラスター↓片エビ固め)ハートリー・ジャクソン●、大岩陵平、ザック・セイバーJr.

 ▼第7試合 棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ)30分1本勝負

〇棚橋弘至(12分10秒 ハイフライフロー↓片エビ固め)藤田晃生●

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