◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 2024年ドラフト2位で巨人に入団した浦田俊輔内野手は、今年入社した私が一番会いたかった選手の一人だ。同じ九産大の同級生。

在学中は面識がなかったが、6月中旬にGタウンであいさつすると、「まじっすか」と驚いていた。話してみると、共通の友人がいた事実や学食の話題で盛り上がり、親近感を覚えた。

 私はスポーツカメラマンを目指して芸術学部を卒業し、念願の写真部に配属された。学生時代はサッカーばかり撮影していたので、野球の狙い所がほとんど分からず、ルールやスコア付けなどの基本から必死に覚えた。大学野球や高校野球の取材を重ねて夏場には巨人2軍の試合を任せられるようになり、Gタウンで浦田と話す機会も増えた。

 同じルーキーながら、浦田は開幕1軍を果たし、22試合に出場。2軍では2割8分の打率に加え、50メートル5秒8の俊足を生かして20盗塁をマークする実績を残した。私も9月下旬にようやく“1軍デビュー”。球場で顔を合わせると「今日は2軍の試合ないの?」と冷やかされたのが、少しうれしかった。

 1年目を終えて「ベストな状態で臨めない時も試合に出るという、そういうのが大事だと学んだ」という浦田は、来季は「盗塁王はとりたい。もう一度足を磨いて、レギュラー争いに食い込んでいけるように」と1軍定着を狙う。同窓が1軍で頑張っている姿を見ると、私も励みになる。

来季は少しでも多く、1軍で活躍している浦田を取材するのが目標の一つだ。(写真担当・渡辺 朋美)

 ◆渡辺 朋美(わたなべ・ともみ) 2025年入社。福岡で4年間暮らしたが、飲んだ後はしょうゆラーメン派。

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