今季まで巨人でプレーした直江大輔投手(25)は、7年間の現役生活を終えて第2の人生を歩み出す。選んだのは、幼児から小学生が対象の野球スクール「ジャイアンツアカデミー」のコーチ。

「何ができるのかと考えた時に、プロ野球というなかなか経験ができないことを伝えるしかないと思った。コーチングなどを学ぶことができると思い、いまの僕には一番合っているのかな、と」。そう決断に至った経緯を明かした。

 長野・松商学園から18年ドラフト3位で入団し、22年8月13日の広島戦(東京D)でプロ初勝利。23年は中継ぎで開幕1軍入りし、自己最多16試合に登板した。しかし24年以降は1軍登板がなく、今年10月に戦力外通告を受けると引退を決め、「本当に周りに恵まれてやることができた」と感謝した。

 来年1月から指導に携わり、「野球やスポーツを通して、楽しさ、やりがいを伝えたい。今までは自分のことばかりを考えてやってきましたが、これからは接しやすさも大事なので、選手時代より明るくやりたい(笑)」と夢見る。理想は自身の担当スカウトで、コーチとしても指導を受けた木佐貫洋スカウト。「常に調子などを気にかけてくれた。僕も関わった選手たちを、常に気にかけられる人でありたい」。巨人で培った経験を次の世代に引き継いでいく。

(小島 和之)

 ◆直江 大輔(なおえ・だいすけ)2000年6月20日、長野市生まれ。25歳。松商学園では2年夏の甲子園に出場。18年ドラフト3位で巨人に入団。20年にプロ初登板もオフに育成再契約。21年途中に支配下に復帰し22年に初勝利。24年オフに戦力外通告後育成再契約。NPB通算32試合、1勝3敗1セーブ、防御率3・72。185センチ、87キロ。右投右打。

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