◆第148回中山大障害・JG1(12月27日、中山競馬場・障害芝4100メートル、良)

  第148回中山大障害・JG1(障害芝4100メートル)は27日、中山競馬場で行われ、1番人気のエコロデュエル(草野)が単勝1・5倍の人気に応え、史上3頭目(オジュウチョウサンが2度達成で4度目)となる中山グランドJとの同一年JG1春秋制覇を果たした。

 力の違いを見せつけた。

勝負どころから2着馬との一騎打ちとなったが、直線でエンジンがかかると、あっという間に5馬身差をつけ偉業を達成。草野は「強いエコロデュエルを見せられて良かったです。今年の春に勝たせていただいてから、ずっと暮れも勝って文句なしで最優秀障害馬に、というのを目標にしていたので」と胸を張った。

 アクシデントを乗り越えてつかんだ勝利だった。「前走のレース中に目に外傷を負って、出走が危ぶまれた時もあった」と岩戸調教師。約3週間、治療で入院している間に筋肉が落ち、本番に間に合うギリギリのタイミングで調教を再開していた。「献身的に見てくれて、本当に感謝しています」と岩戸師はJRA競走馬診療所の獣医、スタッフに感謝した。

 来年は阪神スプリングJ(3月14日、阪神)から中山グランドJ(4月18日、中山)の連覇を狙うローテーションを予定。草野は「絶対王者の風格はまだ。これからも挑戦者の気持ちで」と初心を忘れず26年も頂点を目指す。(西山 智昭)

 ◆エコロデュエル 父キタサンブラック、母クラリネット(父ジャイアンツコーズウェイ)。美浦・岩戸孝樹厩舎所属の牡6歳。

北海道日高町の下河辺牧場の生産。通算24戦6勝(うち障害14戦5勝)。総獲得賞金は3億1278万7000円(うち障害3億174万7000円)。主な勝ち鞍は京都ジャンプS・JG3(23年)、中山グランドJ・JG1(25年)。馬主は原村正紀氏。

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