巨人の甲斐拓也捕手(33)が13日、地元の大分市内で行っている自主トレを公開した。ソフトバンクからの移籍1年目だった25年は夏場の右手中指の骨折もあり、68試合の出場と不本意な成績に終わった。
すっかり日も傾いた16時半。ようやく甲斐の1日が終わった。朝の散歩開始から10時間。地元で濃密な時間を過ごす。「体をしっかり仕上げてキャンプに入りたい。1試合でも多く出たい。自分の色を出せるようにやっていきたい」。明らかにシャープになった顔つきで、闘志を燃やした。
移籍1年目は68試合の出場で、チームもセ3位に終わった。岸田、大城、小林らとの競争を制しての正捕手奪回、そして2年ぶりのリーグ制覇へ、並々ならぬ決意で臨む。
午前6時に起き、30分後には散歩に出る。真っ暗な空の下で、甲斐組の1日は始まる。その途中で口を開いた。「(去年は)なかなか今まで経験したことないシーズンだった。今年は自分の野球人生の中でとても大事な1年になる」。気温は約5度と低くても、気持ちは高ぶった。
甲斐キャノン本体は軽量化に成功していた。右手中指を骨折した昨年8月23日から実戦から遠ざかっている。「間が空いているので、実戦に入ってもすぐ行けるように」とキレを出すため、体重は昨シーズンと比べ4キロ絞った。夕食の炭水化物を減らす一方で、地元・大分の名産であるアジ、サバなど良質なたんぱく質と脂質を摂取。「体の感じはいいし、状態もいい」とうなずいた。
朝の散歩はもちろんカロリーを消費するが、後輩へのメッセージも込める。「捕手は投手と信頼を築いていかないといけないし、チーム、監督からも信頼を勝ち取らないといけない。6時なら6時にピシャッと来る。それを年上の投手が見たときに、応援したい気持ちが出てくるかもしれない。捕手は特別なので」。体は変わっても信念は変わらない。
勝負の移籍2年目。「勝ちたいです。それだけです。勝って終わりたい」。進化したキャノンが火を噴く。(臼井 恭香)
〇…甲斐は昼に母・小百合さんらとファン、報道陣にお弁当、ちゃんこ鍋、唐揚げ、いちごを振る舞った。
◆甲斐の大分自主トレの1日
6:30 散歩
9:00 ウェートトレーニング
10:00 アップ、ランニング
11:10 ゴルフボールでアメリカンノック
11:40 キャッチボール
12:00 ノック、フレーミング練習
13:00 昼食
14:00 打撃練習
16:30 練習終了
◆甲斐に聞く
―自主トレのテーマは。
「戦える準備をこの1月にしっかりするだけと思っています」
―この期間を多くの若手選手と過ごすことについて。
「若い他球団の選手と野球ができるのは本当に楽しいですし、勉強にもなります。負けたくないなと思いながら、なかなか追いつかないところもあるんですけど、いい刺激になっています」
―キャンプまでの準備で例年と違いは。
「(昨年8月に右手中指を骨折した影響で)実戦から離れているので、トレーニングの中でも目の動きだったり、重心とか体の使い方だったり、そういったものを取り入れています」
◆25年の甲斐 開幕マスクを勝ち取り、4月29日の広島戦(東京D)でプロ初サヨナラ打となる犠飛を放つなど、4月終了時点の出場27試合で打率3割1分6厘、2本塁打、9打点と好発進。5月は一転して打率1割台と打撃不振に苦しみ、岸田らにスタメンを譲る試合が増えた。8月23日・DeNA戦(東京D)の守備で本塁クロスプレーとなった際に右手がヘッドスライディングした走者に巻き込まれる形となり、中指を骨折。登録抹消となり、ポストシーズンを含めて出場機会がなかった。










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