26年から高校野球が、27年からはプロ野球セ・リーグが指名打者(DH)制を採用する。打力に秀でた選手に活躍の場が広がり、新たなスターの誕生が期待される。

スポーツ報知では打撃に優れた3選手を紹介。下編は、日本新薬の柳舘憲吾内野手(23)。24年に大学日本代表の主軸を担いながら、ドラフト会議で指名漏れした。再びプロへの挑戦権を得る社会人2年目へ闘志を燃やした。

 試練の2025年だった。9月29日の日本選手権近畿地区最終予選第3代表決定戦。日本新薬の柳舘は、0―2の9回2死二塁で元巨人のミキハウス・桜井に二ゴロに打ち取られ、最後の打者となった。「力と力で勝負して負けました」。チームは都市対抗との2大大会出場を逃し、自身の成績も全く振るわなかった。

 宮谷小6年時にU―12日本代表に選出された。日大三(東京)を経て、東都リーグ1部の国学院大へ。強いライナー性の打撃を武器に、3年春に首位打者(打率3割7分5厘)と三塁のベストナインを獲得した。

 リーグ通算9本塁打。後にいずれもドラフト1位でプロ入りした亜大・草加(中日)、青学大の下村(阪神)と中西(中日)ら好投手から放った。4年時は大学日本代表で現西武の渡部、小島らと主軸を組んだ。エリート道を歩み、「勝負できると思った」と臨んだ24年のドラフト会議で名前が呼ばれることはなかった。

 「なかなか切り替えられなかったけど、今はいい経験をさせてもらえたと思っている」。昨季の苦戦は、バットを変えるなど試行錯誤した結果だった。シーズン終了後からピラティスにも通い始めた。足りなかったものは何か―。自問自答しながら鍛錬を続けている。

 憧れはブルージェイズに移籍した岡本。「すごく守備がうまい。打撃に注目が集まる中で、そうじゃないところまでうまいのが一流の証し」。

ドラフト解禁年の飛躍を誓い、ひと足早くプロで戦う同期たちと再び肩を並べる。

(瀬川 楓花)=おわり=

 ◆柳舘 憲吾(やなぎだて・けんご)2002年11月25日、兵庫・高砂市生まれ。23歳。曽根小3年から曽根青龍野球部で軟式野球を始める。4年時に神奈川の宮谷小に転校し、山友スターズに所属。軽井沢中では磯子港南シニアでプレー。日大三では甲子園出場なし。高校通算16本塁打。国学院大では1年春からリーグ戦に出場。1年の全日本大学選手権、1、2年の明治神宮大会に出場。50メートル走6秒3。179センチ、88キロ。

右投左打。

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