巨人・浦田俊輔内野手(23)が18日、川相昌弘ディフェンスチーフコーチ(61)への“恩返しプラン”を明かした。15日に発表された野球殿堂のプレーヤー部門で、有資格の最終年だった川相コーチがわずか2票差で落選。

新人だった昨季から指導を受けてきた浦田は「自分たちがたくさん活躍して、そうなれば一番いい」と教え子として躍動し、恩師をエキスパート部門での選出に導くことを目指す。

 飛躍へのモチベーションがまた一つ、増えた。浦田は赤いヘッドバンドをつけてG球場の室内に登場。ダッシュやティー打撃でみっちり2時間、汗を流した。川相コーチがプレーヤー部門で惜しくも殿堂入りを逃したことについて「もちろん知っています。2票差だったんですよね」と悔しそうな表情を浮かべた後に、心優しく義理堅い男らしい、恩返しのプランを明かした。

 「指導者部門の資格はあるんですよね? 自分たちがたくさん活躍して、川相さんを殿堂入りに導きたいです」

 エキスパート部門は指導者としての実績なども加味して選出され、川相氏も将来的にはもちろん対象となる。既に多くの教え子が一流への階段を上ってきたが、今後の浦田らの成長が、殿堂入りへの道を開く可能性がある。「それを目指したい。恩返しにつながれば一番いいですよね」と浦田。昨季は開幕1軍をつかんだが、ファームでの鍛錬の時間も多かった。それでも9月に1軍へ返り咲いた際には、3戦連続マルチなど吉川を故障で欠いた二塁で存在感を放った。

まずは目標に掲げる「開幕1番・二塁」をつかんでリーグVに貢献することが、恩返しの一歩目となると心得ている。

 ルーキーイヤーのキャンプは2軍から始まった。2軍野手総合コーチを務めていた川相氏とキャンプ初日から板グラブを使ったハンドリング練習に励み、守備の土台を築いた。「選手より早くグラウンドに来て、みんなに平等に接してくれる。本当に尊敬してますし、野球が大好きなんだなっていうのが伝わってくる」。1年間、継続した「川相塾」で技術面だけでなく、プロとしてのあり方を学んだ。ゴールデン・グラブ賞6度の恩師が教えてくれたことの価値を、結果で証明する。(内田 拓希)

 ◆野球殿堂エキスパート表彰 対象は監督、コーチを退任後6か月経過している者、または21年以上前にプロ野球の現役を引退した者。選出方法は殿堂入りした者、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員が投票し、75%以上得票した者が殿堂入りとなる。原辰徳氏や星野仙一氏らはプレーヤー部門では逃したが、監督としての実績を評価されてエキスパート部門で殿堂入りした。今年は23年WBC優勝監督の日本ハム、栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)が新たに殿堂入り。

 ◆川相コーチの指導歴 遊撃手としてゴールデン・グラブ賞6度の名手は、現役引退後の07年に中日の1軍内野守備走塁コーチに就任。

10年には2軍監督を務めた。11~18年は巨人で2軍監督や1軍ヘッドコーチなどを歴任。22年から再び巨人のコーチとなり、今季は1軍ディフェンスチーフコーチを務める。妥協のない基礎練習には定評がある。ブルージェイズに移籍した岡本を若手時代から指導し、最近では三塁に転向した際の坂本や昨年はドラフト1位&2位の石塚や浦田らに守備を教え込んだ。

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