プロ野球12球団の監督会議が20日、都内で行われ、来季からの1軍でのタイブレーク導入検討が話題に上がった。フリートークでは、座長を務めたソフトバンク・小久保裕紀監督(54)から「国際大会で適用しているのであれば、(導入)した方が発展につながる」など、活発な意見が飛び交った。

また、今季からクライマックスシリーズ(CS)のアドバンテージの改変案も提示され、日本プロ野球選手会の了承を得た上で開幕前に正式決定する見通しとなった。

 プロ野球が来季、大きな転換期を迎える可能性が浮した。約2時間に及んだ監督会議終盤のフリートーク。座長のソフトバンク・小久保監督から「国際大会、メジャーリーグを見ても導入されているということであれば近い将来、(NPBでも)そうなってもおかしくない」と、1軍のタイブレーク導入が提案された。

 タイブレークとは早期の決着、試合時間を短縮するために延長戦で人為的に無死一、二塁などの場面を作って始める特別ルール。これまでも実行委員会などで導入を検討されている課題であり、25年から2軍で試験的に運用されている。昨季まで2軍監督だったヤクルト・池山監督や日本ハム・稲葉2軍監督から体験談が寄せられた。「おおむね勝敗の決着がつくのがいい」、「時間(短縮)対策に対して非常に効果がある」といった意見が出た一方で、「自分が出したランナーじゃないけど、勝敗がつくという選手のメンタル面のケア(が必要)」と、投手の負担考慮がデメリットの意見として挙がった。

 日本ハム・新庄監督は「僕は賛成派なんですよ。無死一、二塁とか1死一、三塁から始めるとかね。監督の腕を見せられるし、『この作戦もあるんだ!』って。面白くなかったら、途中でやめたらいいですから」と前向きな姿勢を示した。

慎重な意見もあるが、アマ球界や国際大会でも広く導入されており、この監督会議をきっかけに機運が高まるかもしれない。

 また、会議中にはNPBからCSのアドバンテージ改変の説明も行われた。現在は6戦4勝制で1位球団に1勝のアドバンテージが与えられている最終ステージ(S)だが、1位と10差以上ついた場合や勝率が5割未満のチームが出場した場合には下位球団の突破条件を4勝ではなく5勝にする案などが提示された模様だ。21日に行われる選手会との事務折衝と3月の実行委員会を経て正式決定する見通しとなった。(長井 毅)

 ◆各カテゴリーのタイブレーク 

 ▽高校 11年の明治神宮大会で初めて導入され、23年センバツからは全ての公式戦で開始が延長10回無死一、二塁となった。

 ▽大学 全日本大学選手権では11年の東日本大震災の影響による節電対策として初採用。延長10回無死一、二塁から行われる。東京六大学では新人戦を除き、採用されていない。

 ▽社会人 都市対抗野球では2003年に初めて採用され、以降、さまざまな形を経ながら22年から延長10回無死一、二塁で開始する現行の形が採用された。

 ▽NPB 2軍で25年に試験的導入され、開幕から6月22日までは延長10回無死二塁から、その後シーズン終了までは無死一、二塁から攻撃を開始。

 ▽メジャー 20年から導入され、10回から無死二塁でスタート。ポストシーズンでは行われていない。

WBCも第2回大会から取り入れられ、延長回は無死二塁で始まる。

◆12球団監督会議の主な内容

 ▽確認事項

・統一ベースの使用

・ファーム3地区制

・CSアドバンテージの改正案

・リプレーセンターの運用

 ▽監督フリートーク

 巨人・阿部監督 球宴の再出場制度

 阪神・藤川監督 試合前の他球団選手、コーチとの会話禁止の厳格化

 ソフトバンク・小久保監督 1軍のタイブレーク導入

 日本ハム・新庄監督 飛ぶボールの使用

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