バスケットボールB1リーグ・京都ハンナリーズでは、専用練習場「HANNARYZ BASE(ハンナリーズベース)」(仮称)を京都市南区の元・塔南高校の校舎敷地に建設予定で、10月の竣工を目指す。掲げるのは国内最高峰レベルの練習環境と、隣接する公園と連携した地域活性化。

2030年までの日本一達成を見据えるクラブの竹之下仁八(まさや)オーナー(50)がこのほど、スポーツ報知の取材に新拠点への思いを語った。(取材・構成=田村 龍一、吉村 達)

■国内最高峰レベル

 ―チームは現在、京都・横大路運動公園の体育館で練習に励む。なぜ専用練習場が必要だと思ったのか。

 「現在は借りている状態で使用の制限があります。それで『日本一を目指せ』と言っても、選手からすれば、言い訳ができる環境と言えます。まずは練習環境からだなと思いました。(来季から)Bリーグプレミアが始まる。現状の練習量が少ないというわけではないが、チームがフレキシブルに使える方がいいですから」

 ―専用練習場はメインコートやシューティング用ゴールなどプロ仕様の練習棟と、ロッカールームやトレーニングルームなど充実した選手棟を併設。国内最高峰レベルと胸を張る。

 「どうせやるなら素晴らしいものを、と考えました。京都府、京都市に相談し、構想ができたのは2年前くらい。元塔南高校の体育館を改修する案もありましたが、プロ仕様には小さかった。

一から新しいものを作ろうとなりました」

 ―新たな拠点でチーム一丸となるだけではなく、目指すはクラブ一丸だ。

 「専用練習場ができれば、オフィスからのアクセスが今より断然いい。僕らが仕事するスペースもあります。フロントと選手たちのコミュニケーションを取りやすくすれば、より一体感も生まれると思います」

 ―選手らクラブ内だけでなく、子供たち、地域との交流の場として重要な役割を担う新拠点。クラブスピリット「共に、登る。」を体現する場所になる。

 「周辺には住宅や学校もあり、多くの市民の方々に気軽に寄ってもらえるような施設になればいいと考えています。プロ選手を間近で見て、子どもたちが『こういう選手になりたい』とか思いを持ってもらえたらうれしい。京都に根ざす唯一のプロバスケットボールクラブとして、日本一を目指すクラブ、地元の人に応援され続けるクラブであり続けたいです」

■3季目「勝利届けたい」

 ―オーナー就任3季目。クラブ運営の難しさ以上に、やりがいを感じている。

 「最初は『えらいもんに手出したな』と思いましたよ(苦笑)。お金もかかるし。でも、1季目(17勝43敗で西地区最下位)は負けまくって、いい試合もできないのに、毎回ほぼ満員。

皆さん最後まで帰らずに声援を送ってくださる。すごいなと思いました。2季目(33勝27敗で同3位)は喜んでいただき、やってて良かったなと。3季目の現在は下位で苦戦中ですが、応援してくれるこの人たちのために、まず新しい練習場の整備からチームを強化し、勝利を届けたいという純粋な気持ちです」

 ―同じく京都をホームとするサッカーの京都サンガが昨年、J1で優勝争いしたことにも刺激を受けた。

 「サンガさんはチケットも売れてほぼ満席。勝つって、こういうことだなと気付かされました。我々も勝てるように特化してやっていきたいなと考えています。そのためには、まず人材ですよね。できればあっと驚くような選手を。(28年完成を目指す)新しいアリーナができるまでに、スター選手が取れるといい」

 ◆竹之下 仁八(たけのした・まさや)1975年、東大阪市生まれ。50歳。大阪桐蔭、大産大ではラグビーに打ち込む。

卒業後、医療器メーカーで営業マンとして勤務後、看護師の転職サービス事業を立ち上げたほか、様々なベンチャー企業の社外取締役を歴任。2023年9月、京都ハンナリーズのオーナーに就任した。座右の銘は「人の行く裏に道あり花の山」。

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